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「ぼくのりりっくのぼうよみ」はなぜ活動を終了するのか? ラストライブを前にその真相を語る

巧みなリリックとメロディーで注目を集めるアーティスト・ぼくのりりっくのぼうよみが、今年の9月に報道番組「NEWS ZERO」(日本テレビ系)で、来年1月をもってアーティスト活動を終了することを突然発表した。まだ20歳ながら、前アルバム「Fruits Decaying」が話題となり、さらなるブレイクが期待されていた中で、なぜ今活動を終了するのか。来年1月に行われるラストライブを前にその真相を聞いた。

WWD:これからというタイミングでなぜ、ぼくのりりっくのぼうよみの活動を終了することにしたのか?

ぼくのりりっくのぼうよみ(以下、ぼくりり):僕が僕でなくなっていくことが怖かったからですね。もともと核となる自分があって、その上に“ぼくりり”という鎧をまとっていたのですが、活動を続けていくうちに本当の自分がだんだんとぼくりりに浸食されるようになってきてしまったんです。それで、自分自身を取り戻すために、ぼくりりの活動をやめようと決めました。

WWD:活動終了するのはいつ決めた?

ぼくりり:今年の4月くらいから考え始めました。12月12日にラストアルバム「没落」とベストアルバム「人間」をリリースし、来年1月にラストライブ「通夜」「葬式」をするという大枠を決めて、あとはそれに向けていかに活動を終了させていくかを考えました。

WWD:活動終了の発表をなぜ「NEWS ZERO」で行ったのか?

ぼくりり:なるべく影響力のあるメディアで発表するのがいいと思い、パワーのある報道番組の「NEWS ZERO」を選びました。

WWD:実際に発表してみて、心境の変化はあった?

ぼくりり:ありました。これまで僕自身が謎に守っていたルールから解き放たれて、「自分の思うようにやろう」と考えるようになって、すごく満たされていますね。今は本当に楽しいですよ。

WWD:やめることに対してもったいないという気持ちはない?

ぼくりり:全然ないですね。金銭的なことではなく内面的なことで、今はよくても将来的にはダメになるなって感じていました。だから、続けることよりもやめることの方がリターンは大きいし、ようやく自分が背負ってきた呪いから解き放たれると感じています。

WWD:3年間の活動で一番思い出に残っているのは?

ぼくりり:最近友だち夫婦と車で富士急ハイランドに行ったんですが、運転席に旦那さん、助手席に奥さんが座っていて、帰り道で奥さんが音楽を流し始めたんです。そのプレイリストの中に“ぼくりり”の曲があって、僕の人格とか関係なく、僕の作品が彼女の暇を満たしているという現場を目撃できたんです。それで全て救われた気分になり、音楽をやっていたのはこのためだと確認できて、それでじゃあやめようかなって思うきっかけになった出来事です。これまでそうやって聞いてくれている人がいることは知っていても、その場面に出合うことはなかった。あることは知っていた美しい景色を実際に目撃できたことで満たされた感じがしました。

WWD:最近はツイッターでの発信で炎上することもあるが?

ぼくりり:あれは積極的に炎上させているところもあって、もう他人からどう見られるかとかどうでもよくなったのと、あとラストアルバム「没落」のためでもあるんです。僕にとって、この「没落」はすごく大切な子どもみたいなもので、いかにいい環境にもっていくかを考え、多くの人々の称賛と非難にさらされることで、より大きく育つと思ったんです。だから炎上することで、多くの人に聞いてもらえるならいいかなって思っています。

WWD:ラストアルバム「没落」についてはどういう思いで作った?

ぼくりり:そのまま、ぼくりりが“没落”するぞっていうのに尽きます。これまでのアルバムの中でも断トツにいいと思えるものができたので、大勢に聞いてもらいたいです。それで後世に残っていけばいいなと。

WWD:「没落」のリリース前に全国ツアー「僕はもう……」を行ったが、「没落」のリリース後でもよかったのでは?

ぼくりり:全国ツアー「僕はもう……」は、これまでに応援してくれた人たちにお礼を言いに行くのが目的のツアーで、レコ発ではないんです。だから「没落」を出す前にやっておくべきことだったんです。

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