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ジャパニーズビューティはもっともっと進化できる!

 「WWDビューティ」は5月17日号で創刊500号を迎えることができました。これも毎号読んでくださった読者の皆さま、ご協力くださったクライアント各位のおかげです。この場を持ってお礼を申し上げます。

 500号では「今知っておきたい500のキーワード」という大型保存版特集を組みましたが、もう一つ注目してほしいのが表紙と中面に登場していただいた7人の歴代モデルです。70代から10代まで、海外コレクションでも活躍してきた日本のファッションシーンを代表する7人(我妻マリさん、田中久美子さん、SAWAさん、冨永愛さん、CHIHARUさん、MIKI EHARAさん、福士リナさん)に、レインボーカラーのメイクを施して撮影しました。

 私が編集長に就任して約1年――。特集を組むにあたりいつも頭の隅にあるのは、“トータルビューティ”というキーワードです。これは、首から上だけ綺麗な人ではなく、生き方や内面から輝く人こそ美しいという新たな価値観です。この言葉にはファッション、インナービューティ、ウエルネス、ヘルス、ジェンダーレス、エイジレス……いろんな意味が込められています。そこでどうしても実現したかったのがこの企画なのです。登場していただいた7人は日本を代表するトップモデルで、国内外のファッションショーなどで活躍してきた方たちです。

 日本のメディアの通例としては、外国人モデルを使った撮影はある意味簡単にクオリティーが担保されます。それでもやはり私は日本の女性を応援したい、魅力的なジャパニーズビューティによる撮影がしたいという強い思いが今回はありました。そしてもう一つのこだわりはモデルの衣装(コーディネート)でした。日本のビューティマニアといわれる人が、たいていの場合モードやファッションとリンクしないのはなぜだろう――という思いが常にあって、今回の撮影ではコレクションブランドにこだわりました(実はなぜか、ビューティページにはリース条件が厳しいという現状があったりするのですが)。

 抜群のスタイルを保つ彼女たち7人は、どうしてもファッション分野だけで注目されがちですが、最新のモードを着こなしてかつ年齢を超越して美しいその魅力は、やはり今目指すべきジャパニーズビューティの実例であると、あらためて実感しました。特に我妻マリさんには今回初めてお会いしたのですが、そのオーラに圧倒されました。レンズの前にすっと立った時に感じる強さや、何かを超越した美しさ、自信にあふれた強さや若いモデルを包み込む優しさ……。年をとることは怖くない!というメッセージを感じていただけるはずです。

 私が初めて海外旅行をしたときに目にしたのは、年配の夫婦が人目を気にせず堂々と手をつないでデートしている姿、体形が崩れた欧米の白髪女性が、堂々とビキニを着てビーチで楽しむ姿でした。どうしてこんなに日本人女性と生き方や価値観が違うんだろうと、衝撃を受けたものです。そして自分が編集者になって、この日本人女性の若さへの執着や価値観を変えるような特集や企画をしてみたいと、いつの間にか思うようになっていました。

 その答えの一つが今回の企画です。そう、これからのビューティに欠かせないキーワードは“多様性”です。7色のレインボーのように、一人一人がまるで違った個で、それぞれの年代にそれぞれの美しさがあるということを再認識しました。日本人女性ならではの芯の強さや凛とした美しさは、まさに世界に誇るべきものです。それでも日本人はもっときれいになれる――私はそう信じています。2020年の東京オリンピックに向けて、ますます世界から注目される日本を、ビューティの面からもっともっと盛り上げていきたいし、だからこそ新たな美の価値観をさまざまな方法で表現していきたいと思っています。そのためにはもちろん男性の意識の変化が必要であることは言うまでもありません。そして弊紙が1000号を迎える2029年には、“アンチエイジング”という概念やマイナスイメージが変わっていることを信じて、これからもビューティニュースを発信し続けます!