ファッション

セレブ vs パパラッチ、ジジ・ハディッドが自分の写真を投稿して訴えられる

 インターネットで拾った写真を勝手に自分のSNSに投稿してはいけないーーたとえそれが自分の画像だったとしても。モデルでインフルエンサーのジジ・ハディッド(Gigi Hadid)はそれを身をもって知ることになった。6日、フリーランスのパパラッチ、ピーター・セペダ(Peter Cepeda)がパパラッチしたジジの写真を、ジジが許可なくインスタグラムとツイッターに投稿したとしてバージニア連邦裁判所に訴えた。セペダはジジが所属するモデルエージェンシー、IMGワールドワイド(IMG WORLDWIDE)も訴えている。セペダは5万ドル(約540万円)以上を損害賠償として要求している。

 問題となった写真は、ニューヨーク・ソーホーでジジがヘアカーラーを頭につけたまま、“hadidas”と書かれた(“as”の部分はマーカーで消されていた)シルバーとブラックのジャケット姿で建物に入るところを撮影したものだ。

 セペダは写真をエージェンシーを通して、ゴシップサイト「デイリー・メール(The Daily Mail)」と「TMZ」に提供していた。その後ジジがその写真を、両ウェブサイトへのリンクもセペダからの許可もなしにインスタグラムに投稿。そのリンクを同時にツイッターに投稿していた。

 セペダがジジのマネジャーに削除依頼をしたものの、訴えを起こした時点でジジのインスタグラムの投稿の「いいね!」数は120万以上、ツイッターの投稿のリツイート数は1300以上だった。次の日両投稿は削除されたが、それだけで戦いは終わらなかった。

 「削除したとしても、その投稿は一定期間公開されていたわけだ。彼女はその責任がある。これは『今はもう削除したから!ごめん』で済む簡単な話じゃない」と、法律事務所デントンズ(DENTONS)のエンターテインメントとファッション分野を得意とする知的財産権パートナー、モニカ・リッチマン(Monica Richman)は説明する。

 特にセペダが問題視しているのは、ジジがインスタグラムに投稿したことによって他者が許可なくその写真を使用できることになったことで、「ヴォーグ(VOGUE)」「ティーンヴォーグ(teen VOGUE)」「ジ・アウトネット(THE OUTNET.com)」やショッピング系のブログなどがジジのインスタグラムの投稿をそれぞれのメディアに掲載したことだ。

 リッチマンは、「これはある意味お決まりのパターンだ。彼に所有権がある写真をジジが許可なく使用した。だから彼女は払わなくてはいけない」と語る。また、セペダがライセンスによって得たであろう金額を計算することは難しいが、著作権のある画像をジジが許可なく使用したことは明らかで、判決が出るのに時間はかからないという。

 しかしながら、ジジをはじめ多くのインスタグラマーはパパラッチされた画像を投稿しており、中には許可を受けておらず、法的措置の対象になるものもあるだろう。知的財産権に精通した弁護士、ジェド・ファーディナンド(Jed Ferdinand)は、「この問題は著作権とパブリシティ権の中間に当たるため、非常に興味深い。おそらく多くの人が『自分の画像を自分のSNSに投稿しただけでジジを提訴できるわけない』と思うだろう。だが、彼女が使用許可を得ていないことがネックだ。この場合、著作権は必ずパブリシティ権に勝る」と話す。また、フォトグラファーやフォトエージェンシーは所有している写真を使われ、訴訟を起こすケースが増えてきているという。

 「とても難しい問題で、みんなが求めている答えではないが、残念ながら、著作権がなければ、勝手に使ってはいけないのだ」とファーディナンドは付け加える。セルフィーがはやるわけだ。

 なお、この件についてジジ、またIMGワールドワイドのコメントは取れていない。

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