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「プラダ」のショーBGMから考察するトレンドセッターの影響力

 ロンドンからスタートした2018年春夏の海外メンズのコレクションサーキットが終了しました。印象的なショーは数多くありますが、個人的に楽しみにしていたショーのひとつが、ミラノメンズの「プラダ(PRADA)」です。トレンドセッターと言われている「プラダ」が、メンズシーンをどのようにけん引していくのか興味津々でした。

 18年春夏シーズンの「プラダ」は、仮想空間のコミックを起点に現実の男性を描いた、未来的なようで、どこか懐かしいムードのコレクション。BGMは80sポップの軽快なマッシュアップで、レトロフューチャーな雰囲気をさらに盛り上げます。iPhoneのアプリで曲を調べてみると、フレンチロックバンドのアンドシーヌ(Indochina)の「L’aventurier」、タクシーガール(Taxi Girl)の「Cherchez le garcons」や「Mannequin」などが選曲されていました。どれも1980年代の曲で公式動画は見つかりませんでしたが、クセになるキャッチーなメロディーラインとバリバリのシンセサイザーが“80年代から見た未来”という感じで、今回の「プラダ」にぴったりのBGMでした。

 しかしコレクションそのものが当初期待していた“トレンドセッター”だったかというと、今回に関しては“ノー”です。18年春夏メンズのビッグトレンドは“ハワイ”や“サーフィン”。「プラダ」が描いたキャッチーでレトロな世界観は、全都市を通じて異彩を放っていました。そう思っていたら、意外なところで“トレンドセッター”ぶりが発揮されます。