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香港発のミニマルな新進バッグ「カフネ」が本格上陸

 コンテンポラリー・バッグブランド「カフネ(CAFUNE)」が2017-18年秋冬、日本に本格上陸する。ポルトガル語で「大切な人の髪を触って遊ぶさま」を意味する同ブランドは15年、「コーチ(COACH)」などのニューヨークブランドでバッグデザインの経験を積んだクイーニー・ファン(Queenie Fan)=デザイナーと、建築業界のマーケティングやPRでキャリアを積んだデイ・ロウ(Day Lau)=マネジング・ディレクターという香港出身の2人で設立。彼らが提案するのは、バケットバッグやクラッチ、ミニチェーンバッグなどミニマルなデザインが特徴のアイテムだ。素材はイタリア製の革を用い、生産は中国で行っている。中心価格帯は4万~6万円。日本では17年春夏からオープニングセレモニーやトゥモローランドなどで取り扱われているが、17-18年秋冬からはハルミ ショールームが日本におけるディストリビューションを手掛ける。内外価格差を1.0~1.1倍に抑えることで日本市場での販路拡大を目指す。
 
 ファン=デザイナーは、もともと大学では産業デザインを専攻していた。「バッグデザイナーを志したきっかけは、昔からデザイナーズブランドのビンテージバッグを集めるのが好きだったこと。大学ではファッションデザインを学ぼうとも考えたけれど、より広い視野でデザインについて考えたくて、ロードアイランド・スクール・オブ・デザインで産業デザインやプロダクトデザインを学んだの。バッグはファッションとプロダクトの間にあるものだと思うし、素材選びやデザインにも学んだことが生きているわ」と話す。卒業後は、「スリーワン フィリップ リム(3.1 PHILLIP LIM)」でのインターンを経て、「コーチ」で2年間、「ラグ & ボーン(RAG & BONE)」で2年間、アクセサリーデザインの経験を積んだ。そして帰国後、幼なじみのロウ=マネジング・ディレクターとブランドを立ち上げた。
 
 2人は現在、香港を拠点にしている。ファン=デザイナーは、その優位性について「中国の工場と密にコミュニケーションをとることができるので、サンプルの修正やクオリティー・コントロールがしやすい。そして、香港では大規模な素材の見本市が行われていることも大きい。(ヨーロッパの見本市で買い付けるよりも)香港の見本市に出展しているイタリアのタンナーと交渉した方が素材の調達もスムーズ」とコメント。逆に「クリエイションのインスピレーションになることが少ないことは不利だと思う。その分、合同展出展のためにニューヨークやパリに行くときに時間を取って、いろいろなものを吸収するように心掛けている」と明かす。彼女にとっての着想源は、建築物や彫刻など。そのフォームやラインをバッグに落とし込んでいる。16-17年秋冬から提案しているバケットバッグは昔ながらの籠からイメージを膨らませたという。
 
 また、 “コンテンポラリー・ブランド”として「カフネ」を位置付ける2人は、リアルであることに強いこだわりを持っている。「デザインにおいては、強いけれどエッジーすぎないことを意識している。個性が強すぎるとファッションに合わせづらいからね。そして、ラグジュアリー・ブランドのバッグはクレイジーなほど高価だから、床に置くのもためらうし、傷つかないように神経質になっちゃうでしょ?でも『カフネ』のバッグは気兼ねなく使ってほしい。そのために、手の届く価格帯をキープすることも重要よ」。
 
 これからの展望については、「コンテンポラリー・ブランドとして、インターナショナルな市場でポジションを確立したい。まずは日本。来年はヨーロッパに注力する」とロウ=マネジング・ディレクター。一方、ファン=デザイナーは、「飽和する市場の中で生き残るには、ブランドの“強い声”を一貫して発信していくことが重要。“そのスタイル、『カフネ』っぽい!”と言われるようなブランドイメージを確立したい」と話す。