
帝人の2026年4〜9月期決算(IFRS)は、繊維商社の帝人フロンティアを中核とする「アパレル&インダストリーズ」セグメントの売上収益が前年同期比8.7%増の1852億円、事業利益が同7.8%増の97億円だった。人工皮革や各種フィルター向けポリエステル短繊維など産業資材、北米や中国向けのテキスタイル・衣料品がともに堅調だった。
同社は4月1日付で組織を再編し、報告セグメントを「マテリアル」「繊維・製品」「ヘルスケア」の3区分から、「アパレル&インダストリーズ」「ヘルスケア&ライフソリューションズ」「エレクトロニクス&エナジー」「スペシャリティマテリアルズ」の4区分に改めた。衣料繊維と産業資材を手がけるアパレル&インダストリーズは、全社売上収益の4割強を占める最大のセグメントだ。
利益面では、原燃料価格や委託加工費の上昇を販売構成の良化で吸収し、スプレッド(販売価格と原燃料価格の差)を維持した。一方、拡販費用や労務費の増加、旭化成アドバンスとの統合関連費用が重しとなった。第2四半期(7〜9月)単独では、売上収益が前年同期より53億円多い935億円、事業利益は49億円で横ばい。
10月1日には、帝人フロンティアと旭化成の子会社・旭化成アドバンスの経営統合が完了した。帝人フロンティアを存続会社とする吸収合併で、商号は「TAフロンティア」に変更。議決権比率は帝人80%、旭化成20%。両社の販売チャネルと取扱製品を持ち寄ったクロスセル、バリューチェーン統合による調達コストの削減、商品開発のスピードアップを狙う。
27年3月期のアパレル&インダストリーズは、売上収益が前期比20.0%増の4200億円、事業利益が同17.0%増の200億円を見込む。事業利益は前回見通しから10億円引き上げた。統合効果は下期から段階的に表れる想定。市場環境は、国内のアパレル需要が天候不順の影響でやや減速基調にある一方、米国・中国はスポーツ・アウトドア用途を中心に堅調とみる。
全社の中間決算は、売上収益が2.5%減の4396億円、事業利益が2.4倍の308億円、純利益が525億円(前年同期は548億円の赤字)だった。複合成形材料の北米事業を譲渡した影響で減収となったが、4月に完了したアラミドペーパー事業の譲渡で関係会社株式売却益455億円を計上した。通期見通しは、売上収益を9200億円(前回見通し比200億円増)、事業利益を400億円(同100億円増)、純利益を500億円(同50億円増)に上方修正。エレクトロニクス&エナジーの堅調な販売が押し上げる。