ファッション

【ミラノ速報】ソリッドな素材で静謐な官能美を描いた「ボッテガ・ヴェネタ」

 先シーズンはヴィンテージ加工した40年代風プリントドレスで喝采を集めた「ボッテガ・ヴェネタ」。今季はウールを中心としたソリッドな素材使いで、フォルムとボリュームに特化した作品で、静謐な官能美を描いた。漆黒のウールで仕立てたコートドレスで幕開けしたコレクションは、肩やウエストラインを丸くシェイプしたシルエットが印象的。ルックが進行するにつれ、袖や裾、見頃に折り紙のような同素材の装飾が加わって、独創的な構築美で魅了していく。基本はウールフランネルだが、一枚仕立てのようにボンディングしたり、洗いをかけて表面を毛羽立たせたり、ボイルしてフェルトのような質感に仕上げたりと、様々な表情を見せている。そこにレザーやシルク、サテン、ラッカー塗りしたストローなどの異素材が組み合わされ、アブストラクトアートのような印象だ。素材のカッティングも縦に入れた切り込みでユニークなシェイプを強調している。


 クリエイティブ・ディレクターのトーマス・マイヤーは、「今回のコレクションはプロポーション、正確性、着心地の良さ、そして素材のシンプルな美しさを追求している」とコメント。その言葉通り、卓越したクラフツマンシップを信条とする「ボッテガ・ヴェネタ」のアトリエによって、シンプルでソリッドなウール素材が、前回のプリント素材に匹敵する饒舌さを放っている。大きくボリューミィに膨らんだカールヘアのモデルたちの雰囲気とも相まって、どこかノスタルジックで、どこか近未来的という、時空を超えた官能美を漂わせるコレクションだ。



【コレクション速報一覧はこちら

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

原宿・新時代 ファッション&カルチャーをつなぐ人たち【WWDJAPAN BEAUTY付録:中価格帯コスメ攻略法】

「WWDJAPAN」4月22日号の特集は「原宿・新時代」です。ファッションの街・原宿が転換期を迎えています。訪日客が急回復し、裏通りまで人であふれるようになりました。新しい店舗も次々にオープンし、4月17日には神宮前交差点に大型商業施設「ハラカド」が開業しました。目まぐるしく更新され、世界への発信力を高める原宿。この街の担い手たちは、時代の変化をどう読み取り、何をしようとしているのか。この特集では…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。