ファッション

【ミラノ速報】フラクタルな多面体が生み出す「ジル・サンダー」究極のエレガンス

 創業デザイナー、ジル・サンダーが待望のカムバックを果たして2シーズン目のウィメンズ・コレクションとなる今シーズン。もともと最初の退任劇の直前に完成したシンプルでモダンなショー会場の中央には、ダイヤモンドのファセットを思わせる多面体のオブジェが配されていた。数学者ブノワ・マンテンブロのフラクタル理論や建築家オスカー・ニーマイヤーの曲線美に着想したというコレクション作品は、シンプルなソリッドカラーのアイテムを組み合わせて、元祖ミニマリストの本領を発揮した。直線と曲線を絶妙に組み合わせたスラッシュやシームラインを駆使した複雑なパターンが、マスキュリンとフェミニンさをミックスした造形的なフォルムを生みだす。


 得意のダブルフェイスによるフェルト素材やボンディングしたレザー、プリントを施したカシミア、ニードルパンチしたアンゴラなど、肉厚でありながらデリケートな素材が身体を優しく包み込む。黒やネイビーを中心に、オレンジやスカイブルーなどのヴィヴィッドカラーや、カモミールやサフランのオーガニックカラー、クールな印象のスレートグレー、官能的な光を放つ襟元のゴールドといった独自のカラーパレットが、ひとつのルックの中で静謐なコントラストを描いている。先シーズンより若干肩の力が抜けたことで、ジル本来のスタイルが完全復活した印象のコレクションだ。


【コレクションの全ルックはこちら


【コレクション速報一覧はこちら

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

韓国ブランドの強さに迫る 空間と体験、行き渡る美意識

日本の若者の間で韓国ブランドの存在感が増しています。K- POP ブームが追い風ですが、それだけでは説明できない勢い。本特集では、アジアや世界で存在感を示すKブランドや現地の人気ショップの取材から、近年の韓国ブランドの強さの理由に迫ります。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。