米ブランド管理会社マーキー・ブランズ(MARQUEE BRANDS)は、不動産開発会社を中核とするドバイのコングロマリット、ダマック・グループ(DAMAC GROUP以下、ダマック)と戦略的パートナーシップを提携し、同社が保有する伊ブランド「ロベルト・カヴァリ(ROBERTO CAVALLI)」の過半数株式を取得することに合意した。金額は非公開。取引は2026年第2四半期中に完了する見込みで、ダマックはその後も主要株主として残る。
今後、両社はそれぞれの強みを生かして「ロベルト・カヴァリ」のグローバルな事業拡大を図る。新たなカテゴリーやサービスにも進出し、欧州、米国、中東、アジア太平洋地域、南米でのタッチポイントを拡充していくという。また、マーキー・ブランズは同ブランドの主な運営会社として、ミラノを拠点とするECサービス会社ザ・レベル・グループ(THE LEVEL GROUP)と提携。同社は「ロベルト・カヴァリ」のメンズおよびウィメンズウエアの開発、製造、流通を手掛けるほか、欧州と米国における小売とEC業務を担う。
2000年代後半から苦境が続く「ロベルト・カヴァリ」
「ロベルト・カヴァリ」は、ロベルト・カヴァリが1970年にイタリア・フィレンツェで創業。華やかでセクシーなスタイルを得意とし、大胆なアニマルプリントや刺しゅうを施したドレスなどで知られる。全盛期にはコンテンポラリーラインの「ジャスト カヴァリ(JUST CAVALLI)」、ブリッジラインの「カヴァリ クラス(CAVALLI CLASS)」、キッズライン、ホームライン、フレグランス、さらにクラブやカフェなどホスピタリティービジネスも展開していた。しかし2000年代後半から苦境に陥り、15年に伊投資会社クレシドラ(CLESSIDRA)が買収。その後も財政難が続き、19年にダマックのフセイン・サジワニ(Hussain Sajwani)創業者兼会長が保有する投資会社が買収した。なお「ロベルト・カヴァリ」は25年6月、「成長に向けた最適な方法を模索しており、戦略的パートナーシップを含むあらゆる手段を検討中だ」と声明を発表している。
クリエイティブ面では、徐々にファッション界から身を引いたカヴァリ創業デザイナーの後を継ぎ、15年からはピーター・ドゥンダス(Peter Dundas)が、17年から19年まではポール・サリッジ(Paul Surridge)が率いた。20年10月以降は、ファウスト・プリージ(Fausto Puglisi)がデザインを手掛けている。なお、カヴァリ創業者は24年4月に83歳で死去した。
マーキー・ブランズは「ローラ アシュレイ」などを保有
マーキー・ブランズは、独立系の米運用会社ニューバーガー・バーマン(NEUBERGER BERMAN)が、ブランド管理およびライセンス事業に進出するべく14年に設立。「ビーシービージーマックスアズリア(BCBGMAXAZRIA)」「アンチ ソーシャル ソーシャル クラブ(ANTI SOCIAL SOCIAL CLUB)」「ローラ アシュレイ(LAURA ASHLEY)」など、「ロベルト・カヴァリ」を含め21ブランドを保有している。