PROFILE: 中島輝道/「テルマ」デザイナー

2026年1月、ユナイテッドアローズ(以下、UA)が中島輝道デザイナーによる「テルマ(TELMA)」を事業譲受し、子会社化した。中島デザイナーは「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」「イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)」で経験を積み、その後「テルマ」を立ち上げた。24年には「JFW ネクスト ブランド アワード 2025」のグランプリを受賞。国内では主要セレクトショップと百貨店に卸し、海外では北米を中心に展開する。その歩みは順調に映るが、中島デザイナーは「常にビジネスとクリエイションの両立に悩んでいた」と話す。(この記事は「WWDJAPAN」2026年4月6日号からの抜粋です)
「テルマ」の歩み
2022年 ウィメンズブランド「テルマ」設立
2022年 春夏コレクションでデビュー
2024年 「JFW ネクスト ブランド アワード 2025」グランプリ受賞
2024年9月 「楽天ファッションウィーク東京」2025年春夏で初のランウエイショーを開催
2025年3月 「楽天ファッションウィーク東京」2025-26年秋冬で2度目のランウエイショーを開催
2026年1月 ユナイテッドアローズによる事業取得に伴い、新子会社「TELMA」設立
相次ぐ事業譲渡
共通する葛藤
同様の事例として記憶に新しいのが、24年3月に村上亮太デザイナーによる「ピリングス(PILLINGS)」がサザビーリーグと事業譲渡契約を結んだ件だ。その後、「ピリングス」は継続的なショー開催や「ロンハーマン(RON HERMAN)」での取り扱い開始によって認知度向上に成功。また、直近では26年2月にニットバッグブランド「ラストフレーム(LASTFRAME)」が「土屋鞄」を運営するハリズリーに参画。26-27年秋冬から新体制となり、海外を視野に入れた新商品の展開に加え、値下げも実現した。
事業譲渡を発表した当時の取材で、村上デザイナーはサザビーリーグに入る前の経営を「自転車操業」と表現していた。冗談交じりの言葉ではあるが、インディペンデントブランドのデザイナーにとってひとごとではない。デザインを追求したい、発信もしたい。だが、それらを同時に実現するには、人も資金も時間も足りない。特にデザイナー自身が経営、生産管理、出荷指示までを担う場合、その負荷は臨界点に達しやすい。
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