ビューティ

ユニリーバ、食品事業の分離を検討 マコーミックと協議、美容領域へのシフト加速

ユニリーバ(UNILEVER)はこのほど、食品事業の売却または統合に向けた協議を行っていることを明らかにした。米スパイス・調味料大手マコーミック・アンド・カンパニー(McCORMICK & COMPANY以下、マコーミック)と交渉中で、美容・ウェルネス領域へのシフトをさらに加速させる方針だ。

同社は「ダヴ(DOVE)」や「ヴァセリン(VASELINE)」などのビューティブランドから、「ヘルマンズ(HELLMANN’S)」「マーマイト(MARMITE)」「クノール(KNORR)」といった食品ブランドまで幅広く展開する消費財大手。今回の発表は、食品事業の分離観測を受けたもので、売却、合併、分社化など具体的な取引形態については明らかにしていない。

マコーミックは「オールドベイ(OLD BAY)」「フレンチズ(FRENCH’S)」「シュワルツ(SCHWARTZ)」などを展開する食品企業。ユニリーバは食品事業について「成長カテゴリーで市場をリードするブランドを有し、強固な財務基盤を持つ魅力的なビジネス」としつつ、「外部からの提案を受け、協議を進めている」と説明。「現時点で取引成立の確実性はない」としている。

フェルナンド・フェルナンデス(Fernando Fernandez)最高経営責任者(CEO)は、2025年7月の上半期決算で、「ビューティ&ウェルビーイング部門およびパーソナルケア部門の強化」「米国・インドへの重点投資」「プレミアム化とデジタルコマースの推進」を戦略の軸として掲げている。

同社は中期的に、売り上げの約3分の2をビューティおよびパーソナルケアが占める構成を目指す。現状は約51%で、さらなる比率拡大を図る。

ビューティ&ウェルビーイング事業の規模は約132億ユーロ(約2兆4024億円)。「ダヴ」「ヴァセリン」に加え、高級育毛サプリメントブランド「ニュートラフォル(NUTRAFOL)」、顆粒状サプリメントブランド「リキッドI.V.(LIQUID I.V.)」、スキンケアブランド「ポーラチョイス(PAULA’S CHOICE)」などを主力とする。また、全体の売り上げの7割以上を生む上位30ブランドへの集中投資を進めている。

なお同社は24年末、アイスクリーム事業を分離し、ザ・マグナム・アイスクリーム・カンパニー(THE MAGNUM ICE CREAM COMPANY)として独立。アムステルダム、ロンドン、ニューヨーク市場に上場する世界最大級のアイスクリーム企業となっている。

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