香水大手インターパルファム(INTERPARFUMS)の仏子会社であるインターパルファムSA(INTERPARFUMS SA)はこのほど、「ロンシャン(LONGCHAMP)」とフレグランス製品の開発・製造・販売に関するライセンス契約を締結したと発表した。契約期間は2036年12月31日まで。今回の契約に基づく最初の製品は27年に発売予定だ。
フィリップ・ベナカン(Philippe Benacin)=インターパルファムSA会長兼最高経営責任者(CEO)は、「メゾンの知名度と、レザーグッズや近年のファッションアイテムを特徴づける創造的なコードは、フレグランス製品を成功させる上で非常に貴重な資産だ。今回の刺激的な機会に大きな期待を寄せている」と述べた。
一方、ロンシャンのジャン・キャスグラン(Jean Cassegrain)会長兼最高経営責任者(CEO)も、「当社のブランド価値であるオーセンシティシティー(本物であること)とエネルギー、創造的な好奇心というわれわれのブランド価値の新しい表現を築くため、熱意を持って協力していく」とコメントした。
ロンシャンは、キャスグラン会長兼CEOの祖父により1948 年に設立。革巻きのパイプをはじめ高級たばこアクセサリーの販売からスタートした同社は、徐々に革製の財布やトラベルアクセサリー、ハンドバッグの製造に参入。女性向け製品にも力を入れ、ファッションアクセサリー分野へ移行。70〜80年代に本格的なハンドバッグ製造で国内外の人気が拡大した。その後、ファッション業界に進出し、2018年秋にニューヨーク・ファッション・ウィークで初の公式ランウエイショーを開催。現在、ロンシャンは80カ国に400店舗以上を展開している。
インターパルフムSAがフレグランスライセンス契約を結ぶブランドには、「ブシュロン(BOUCHERON)」「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」「モンクレール(MONCLER)」「モンブラン(MONTBLANC)」などがある。また、同社はフレグランブランド「グタール(GOUTAL)」および「ランバン(LANVIN)」のフレグランス事業を保有する。「ロシャス(ROCHAS)」に関しては、フレグランス事業を保有するだけでなく、ライセンスに基づきファッション部門のマーケティングやコミュニケーションも統括する。インターパルファムSAは最近、自社初のオリジナル香水ブランド「ソルフェリーノ パリ(SOLFERINO PARIS)」を発売した。