百貨店大手4社の6月度の売上高速報が出そろい、全社が前年同月の実績を下回った。円高に転じた3月以降、インバウンド(訪日客)による高額消費が落ち込んでおり、免税売上高は引き続き大幅な減収で推移した。
6月度の売上高は三越伊勢丹が前年同月比9.1%減、高島屋が同2.2%減、大丸松坂屋百貨店が同4.5%減、阪急阪神百貨店が同12.0%減だった。国内顧客は微増もしくは微減で収まっているものの、訪日客による免税売上高が大幅に落ちている。
免税売上高は三越伊勢丹が同38.6%減、高島屋が同35.9%減、大丸松坂屋が同31.4%減だった。阪急阪神百貨店の旗艦店である阪急本店(阪急うめだ本店、阪急メンズ大阪)は、同5割減と振るわなかった。訪日客が買い支えてきたラグジュアリーブランドや時計・宝飾といった高額品の動きが引き続き鈍い。一方、化粧品などの消耗品は堅調に売れている。