エルメス・インターナショナル(HERMES INTERNATIONAL以下、エルメス)はこのほど、年次株主総会を開催した。
ラグジュアリーセクターは現在、地政学上の先行き不透明感や中国市場の景気停滞が長引いていることを背景に減速傾向にある。これまで好調だった“王者”LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)でさえも、24年12月期決算は売上高が前期比1.7%減、純利益は17.3%減となったが、エルメスは売上高が同13.0%増、純利益は同6.8%増で着地と揺るぎのない強さを見せた。
決算発表の内容を嫌気し、LVMHの株価は下落。同社は長年にわたり、フランス企業の中で時価総額ベースでトップの座を守ってきたが、4月15日にはエルメスの時価総額が2464億ユーロ(約40兆円)となり、LVMHの2441億ユーロ(約39兆円)を抜いて首位に。アクセル・デュマ(Axel Dumas)最高経営責任者(CEO)は総会の席で、「長くは保たないかもしれないが、現在は当社が仏企業の中で時価総額のトップだ」と語った。なお、5月9日の時点でも、エルメスの時価総額は2589億ユーロ(約42兆円)、LVMHは2479億ユーロ(約40兆円)とエルメスは首位の座を維持している。
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