キム・ジョーンズ(Kim Jones)「ディオール(DIOR)」メンズ・アーティスティック・ディレクターは1月24日、フランス政府による最高位の勲章、レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエを受章した。
授章式には、プレゼンターとしてアナ・ウィンター(Anna Wintour)米「ヴォーグ(VOGUE)」編集長兼コンデナスト チーフ・コンテンツ・オフィサーが出席したほか、デルフィーヌ・アルノー(Delphine Arnault)=クリスチャン ディオール クチュール会長兼最高経営責任者(CEO)、シルヴィア・フェンディ(Silvia Venturini Fendi)「フェンディ(FENDI)」メンズ&アクセサリー・アーティスティック・ディレクター、デザイナーのザック・ポーゼン(Zac Posen)、俳優のロバート・パティンソン(Robert Pattinson)らが駆け付けて祝福した。
レジオン・ドヌール勲章について
同勲章は、1802年にナポレオン・ボナパルト(Napoleon Bonaparte)が創設。軍人や、文化・科学・産業・商業・創作活動などの分野における民間人の卓越した功績を表彰することを目的とした、フランスで最も権威のある国家勲章だ。功績などによりシュヴァリエ(5等)、オフィシエ(4等)、コマンドール(3等)、グラントフィシエ(2等)、グランクロワ(1等)と5つの等級がある。外国人の場合、1〜3等は主に国家元首や首相、大臣クラスの人物に授与されるという。
キム・ジョーンズの経歴は?
ジョーンズ=メンズ・アーティスティック・ディレクターは、1973年イギリス生まれ。ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズ校を卒業後、自身のブランドを設立。その後、「ダンヒル(DUNHILL)」と「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のメンズを経て、18年に現職に就任した。また、20年9月から24年10月まで「フェンディ」のアーティスティック・ディレクターを兼任し、オートクチュールおよびウィメンズのプレタポルテを手掛けた。なお、同氏は20年、英国に多大なる貢献をしたとして、大英帝国勲章オフィサー(OBE、第4等)を受章している。
親会社LVMHの会長は過去に2回受章
「ルイ・ヴィトン」「ディオール」「フェンディ」を擁するLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)を率いるベルナール・アルノー(Bernard Arnault)会長兼CEOは、11年にレジオン・ドヌール勲章グラントフィシエ(2等)を、24年に同グランクロワ(1等)を受章している。
また、日本人デザイナーではこれまで、森英恵、三宅一生、高田賢三、コシノジュンコらが受章している。