ビジネス

「ナイキ」VS「ベイプ」のスニーカー商標権侵害訴訟 裁判所は「ベイプ」の申立てを棄却し裁判を続行

ナイキ(NIKE)」が「ア ベイシング エイプ®(A BATHING APE®)」(以下、ベイプ)を運営するUSAPE LLCを商標権侵害で提訴した件について、USAPE側は訴えの却下を求める申立てを行っていたが、ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所は、USAPEの申立てを却下した。ナイキは、“エア フォース 1(AIR FORCE 1)” “エア ジョーダン 1(AIR JORDAN 1)” “ダンク ロー(DUNK LOW)”など、「世界で最も価値のある商標」をUSAPEが侵害したと主張し、2023年1月にUSAPEを提訴した。

「ベイプ」が「ナイキ」のスニーカー“エア フォース1”をコピーしているという疑惑は09年に浮上したが、21年以前まで「ベイプ」の侵害製品は少量だったことからも訴えることはしなかったという。21年以降、米国における「ベイプ」の存在感が高まり始め、ナイキのビジネスにとって大きな脅威となったと主張する。ナイキは訴訟に先立ち、「ベイプ」に対して侵害品とされる製品の生産を中止するよう求めたが、「ベイプ」側が「これを拒絶した」ため、訴訟提起に至ったという。問題が顕在化してから訴訟提起までに期間があいたことについて、米フォーダム(FORDHAM)大学の教授でファッションローに詳しいスーザン・スキャフィディ(Suzan Scafidi)は、訴訟が進むにつれ、「『ナイキ』が10年以上前に『ベイプ』を訴えず、『ベイプ』による『ナイキ』の模倣頻度と量が増えるまで待ったという事実が、裁判の結果にどのような影響を及ぼすかも、他のブランドオーナーたちは注目するだろう」と推測した。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

韓国ブランドの強さに迫る 空間と体験、行き渡る美意識

日本の若者の間で韓国ブランドの存在感が増しています。K- POP ブームが追い風ですが、それだけでは説明できない勢い。本特集では、アジアや世界で存在感を示すKブランドや現地の人気ショップの取材から、近年の韓国ブランドの強さの理由に迫ります。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。