ファッション

「エムエスジーエム」2015-16年秋冬ミラノ 鮮やかなカラーブロッキングで描くネクストステップ

 オレンジ、ピンク、赤、青、黄色……。今季の「エムエスジーエム」は、得意とするグラフィックを控え、ビビッドな色同士をぶつけて描くカラーブロッキングで勝負に出た。提案するのは、タートルネックのニット、コンパクトなミニドレスやスカート、モヘアやウールのチェスターコート、スポーティーなブルゾンやトラックパンツなど。中でも、裾がフレアに広がるクロップドパンツのスタイルが新鮮に映る。ベースとなっているのは、どれもシンプルなアイテム。ただし、首元をぎゅっと結んだ大きなノットやちりばめられたハート型のラッフル、スピログラフ(幾何学模様を描くためのデザイン定規)からヒントを得たマクラメのワッペン、コントラストカラーの大きなポケットでアクセントを加え、モダンに仕上げている。中盤からは、毛足の長さの異なるファーのパッチワークで作るショールやコート、エコ・アストラカンやラメ糸入りのエコ・フェザーのコートをミックスしたスタイルを披露。いつもよりも大人で洗練された印象の提案は、同ブランドを手掛けるマッシモ・ジョルジェッティの着実な成長を感じさせる。
 スタイリングに加えたアクセサリーは、線で描いた図形を重ねたような立体的なブローチやイヤリングが印象的だ。ウエスタンブーツから着想したデザインを用いたり、スエードとナッパレザーでカラフルなパッチワークを施したりと、バッグやシューズには、1970年代のフィーリングが見て取れる。
 ジョルジェッティは、先日ラストコレクションを発表したピーター・デュンダスに代わり「エミリオ プッチ」を手掛けるのではないかと噂されている。今後の動向にも注目だ。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

Timeless, Yet New 変わらない吉田、世界を変える【WWDBEAUTY付録:今こそ立ち上がれ、日本化粧品】

「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。