ファッション

高級磁器「ベルナルド」が東京・表参道に旗艦店をオープン フランス発ラグジュアリーブランドとして文化を発信

 フランス・リモージュ発高級磁器ブランド「ベルナルド(BERNARDAUD)」は12月、東京・青山に旗艦店をオープンした。同ブランドは2023年、創業160周年。フランスを代表する磁器ブランドだ。家族経営でありながらも、革新的な技術により、ジェフ・クーンズ(Jeff Koons)をはじめとするアーティストとコラボレーションしている。旗艦店オープンについて、アーサー・ベルナルド(Arthur Bernardaud)=ベルナルド ジャパン社長に話を聞いた。

 ベルナルド社長は、「日本における旗艦店オープンは、親日家で本国社長である叔父の夢だった。『バカラ(BACCARAT)』や『クリストフル(CHRISTOFLE)』などのフランス発ブランドと協業しながらテーブルセッティングをはじめ、フランス文化を発信する遊び心ある旗艦店にしたい」と語る。「バカラ」と「ベルナルド」は約40年前に合同で日本支社を立ち上げたが、数年後に終了。2つのブランドは別々の道を歩み、「ベルナルド」は約5年前に日本支社を設立し、一族であるベルナルド社長が指揮を取っている。「フランスの磁器は長年日本で知られていなかった。市場としてのポテンシャルはあるが、ビジネスチャンスがなかった。日本で本格的に展開するのに支社を設立するには一族が携わるべき。支社設立以来、旗艦店出店を視野に入れて活動をしてきた」とベルナルド社長。「クリストフル」とは、今年8月から業務提携を結び、ベルナルド社長がクリストフル社長を兼任している。

フランス・ラグジュアリーの包括的な発信

 「『ベルナルド』は、単なる磁器ブランドではない。フランスのラグジュアリー・ブランドとして旗艦店から発信をしていきたい。近くには、『クリストフル』をはじめ、高級革靴の「ジェイエムウエストン(J.M. WESTON)」やフレグランスの「ディプティック(DIPTYQUE)」などの旗艦店がある。業界の枠を超えて、それらのラグジュアリー・ブランドとコラボしたい」。「ベルナルド」は、フランスの生活美学やラグジュアリー文化を世界に広めるコルベール委員会(COMITE COLBERT)に加盟している。ベルナルド社長の叔父は6年間協会の会長を務めたという、同ブランドは、磁器メーカーとしてBtoBのビジネスも展開。「ゲラン(GUERLAIN)」の高級化粧品のパッケージや高級ブランデーのボトルから、インテリア関連のファサードなども手掛けている。ベルナルド社長は、「世界的にビジネスは好調。本国の工場では、約200人増員し、現在では約500人がさまざまなプロジェクトに関わっている」と話す。

 日本におけるビジネスは、支社設立以来、売り上げは3倍になった。コロナで旗艦店出店に時間がかかったという。「フランスのライフスタイルを発信する場合として、イベントを開催したい。本国で行っているフランスの歴史や文化のワークショップ“アンスティテュート ベルナルド”を来年から日本でも開催予定だ」。

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