コレクション

「MSGM」2016-17年秋冬ミラノ・コレクション

REPORT

SNSを禁止し見せたマッシモのアヴァンギャルドな挑戦

インビテーションと同封されていたのは、「携帯を持たずに、ショーを楽しんで!」というメッセージが添えられたカード。「MSGM」は告知通り、会場でのSNSアップを禁止した。リマインドは特になかったものの、来場者はデザイナーのマッシモ・ジョルジェッティの意向に沿い、スマホをポケットにしまい、最新コレクションを楽しむために姿勢を整えた。

 ファーストルックに登場したのは大きなドットを配したビッグボリュームのダウンコート。まさにSNS映えするルックの登場に、皆、スマホを手に取りそうになるが、そこはぐっと我慢し、視線をランウエイに集中させた。コートは、ボアのビッグラペルが付き、袖は手が隠れるほどで、とにかくビッグサイズだ。今シーズン、ミラノで多く見られるリラックスなムードをマッシモは、アヴァンギャルドで悪趣味なスタイルに仕上げ、独特の雰囲気を醸し出した。

 中盤から主役となった大小さまざまなサイズのレトロな花柄を、ベルベットのドレスや裾にレースが付いたフレアスカートなどにのせている。フレンチシックのレトロなムードもあるが、ブライトカラーを用いたり、マウンテンブーツを合わせたり、マッシモらしくモダンに昇華している。また全てのコートは、トレンドのドロップショルダーでオーバーサイズで提案。少しダメージ加工した大花柄のセーターも肩が見えるほどビッグサイズだが、下に合わせたブラウスやスカートをあえて派手なリーフ柄や花柄にすることで、スタイリングの幅を広げる仕掛けを作っている。究極は、ボーダーとベルベットの花柄の左右つなぎあわせたトップスと、ドットと花柄プリントをつなぎあわせたペンシルスカートのコーディネート。いわゆる4つのトップスとボトムスを分解し、2つに組み合わせたもので、これまでの「MSGM」にはなかった面白さが見て取れた。

 「MSGM」のロゴも久しぶりにランウエイに復活している。きっと、会場にいた来場者がSNSにどんどん投稿すれば、さらにブランド発信を後押ししただろうし、話題にもなっていただろう。ショーのアイテムがすぐ買えるというビジネスモデルはまだ難しいミラノで、SNS禁止は新しい兆しとなるかもしれない。消費者との関係性に時差を置いたマッシモだが、次なる方向性を示し、新しいクリエイションにチャレンジしたコレクションといえるだろう。

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