ファッション

バロック「アズール バイ マウジー」が横浜に“攻め”の大型店 アフターコロナを見据えた村井社長の深謀遠慮

 バロックジャパンリミテッドの「アズール バイ マウジー(AZUL BY MOUSSY、以下アズール)」は19日、横浜・みなとみらいの商業施設「みなとみらい東急スクエア」内に新店舗をオープンした。店舗面積は約460平方メートルで、首都圏店舗としては最大となる。

 店内にはメインラインの商品のほか、ワンマイルウエアの新ライン“ザ ホーム(THE HOME)”や大人の女性を意識したライン“クリー コンフォルト(CRIE CONFORTO)”などをラインアップ。売り場中央にはブランドのシグニチャーアイテムであるオリジナルジーンズをスキニータイプやダメージ入りタイプなどバリエーション豊富に用意し、「リーバイス(LEVI’S)」「エドウイン(EDWIN)」といった買い付けアイテムも並べた。

 ブランドのキーカラーである黒をテーマにしたポップアップスペース「ザ ブラック ワン」を設置するなど、世界観も色濃く打ち出す。オープン時のテーマは「ザ・ゲームズ」で、見た目がスタイリッシュかつ内容がユニークなテーブルゲームをセレクトして販売。そのほか、ジーンズをリサイクルして作ったバッグやクッションなどの限定商品コーナーや、什器に使用しているリサイクルガラスのインスタレーションなどもある。

 コロナ禍で他社の出店意欲が著しく減退する中、なぜ大型店の出店に踏み切ったのか。村井博之社長は横浜エリアについて「IRリゾートの誘致なども決まっており、商業地としてまだまだポテンシャルがある」とした上で、みなとみらい東急スクエア店を「アズール」の国内事業の再構築とグローバル展開を見据えた店舗のモデルケースとする考えだ。

 村井社長は「国内では若年世代(10〜20代)を中心に、衣料品への支出割合はどんどん減っている。われわれも単に服を作って売るのではなく、アニメなどのサブカルチャーと結びつけてブランドの魅力を作り出していく必要がある」と話す。そのカギになるのが、さまざまなコンテンツを集積できる大型店舗だ。コロナ禍で外資系のファストファッションの撤退が相次ぐ今の状況を「好機」と捉え、今回も「アメリカンイーグル(AMERICAN EAGLE)」跡地に出店した。「この店舗(みなとみらい東急スクエア店)を皮切りに、世界観をしっかり見せられる店舗の出店に舵を切っていきたい。中部・関西・九州など地方に関しても、収益性の高い店舗を見極めてスクラップ&ビルトを進め、全体としては店舗面積を拡大していく」。

 同時に、中国を中心とした海外事業についても深謀遠慮を巡らす。「今は世界が(コロナ禍による渡航制限などで)“鎖国”している状況だが、状況が好転した際にすぐにアクションが取れるよう(出店を含めた)本格的な海外展開の準備を進める」。同社はコロナで日本のリアル店舗が閉鎖した4〜5月、先に消費が立ち直った中国に余剰在庫を送って正価販売し、値引きによる利益面でのダメージを軽減した。「海外での販売拠点を増やせば、こういった臨機応変な在庫配分の最適化がますます容易になる。グローバルな規模だからこそ実現できる、シーズンレスでサステナブルなビジネスを目指す」。現在、中国や北米を中心に海外事業では「マウジー(MOUSSY)」がけん引役だが、「今後は(グローバルで)『アズール』も重要な柱にしていきたい」と話す。

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