
伊勢丹新宿本店は2026年1月15日〜2月15日、毎年恒例のチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ 2026」を開催する。24回目を迎える今年のテーマは、「コード&モード 美味しさの秘密、クリエーションの流儀」。「コード」は、シェフたちが長年の経験の上でたどり着いたおいしさの設計図や、彼らのバックグラウンドに潜んだ秘密を意味し、「モード」はデザインやスタイルといった表現に関わる独自のクリエイションの流儀を指す。昨年に続き3部構成を採用し、計18ブランドが新規出店。24カ国から、過去最多となる153ブランドのショコラやスイーツを届ける。
第1〜3部の概要

1月15〜20日に開催する第1部は「カカオ」と題し、カカオの栽培からチョコレート作りまでを行っているビーントゥバーブランドや、自社農園で栽培するカカオの魅力を発信しているブランドなどを集める。「カカオ×トロピカルフルーツ」をテーマにしたコラボレーション・デセールも登場する。和菓子と洋菓子の境界を超えた菓子作りで知られる「昆布屋孫兵衛」は、「サロン・デュ・ショコラ」初出店となる「ミネコ カトウ(MINEKO KATO)」と協業。また、デセールやパフェでも注目を集めるショコラトリー「ロンポワン(ROND-POINT)」は、アシェットデセールの名手「エンメ(EMME)」とタッグを組む。
1月24〜29日に開催する第2部「アルチザン」には、新進気鋭の若手シェフからますます存在感を高めるベテランシェフ、スターシェフまで、世界から27ブランドが参加。顧客のリクエストに応え、「ピーナッツ&ピスタチオ特集」を実施する。長年にわたり築いてきたシェフとの関係性も、「サロン・デュ・ショコラ」の強みの一つだ。広報担当者は、「世界のシェフたちも日本のバレンタイン市場を理解し、毎年『サロン・デュ・ショコラ』を楽しみにしてくれている。長年の信頼関係があるからこそ、『ベルナシオン(BERNACHON)』や『フィリップ・ベル(PHILIPPE BEL)』は、イベントのために特集テーマに沿った新作を用意してくれた」と話す。また25年に「世界のベストレストラン50」で世界最優秀パティシエの称号を獲得した、「プラン クール(PLEIN COEUR)」のマキシム・フレデリックが今回初めて来場する。
1月31日〜2月4日、7〜15日に開催する第3部「ネクスト」では、注目される日本の才能に焦点を当て、バリエーション豊かなブランドをそろえる。「ブルー ポピー ベーカリー(BLUE POPPY BAKERY)」による“アリバカカオとレバーパテのクロワッサン”(1080円)や、「アマゾニア(AMAZOONIA)」初のクッキー缶“アマゾニアショコラクッキー缶”(4501円)などが登場。さらに柑橘ピールやギモーブとチョコレートを掛け合わせた製品なども取り扱う。
例年人気を誇る「パトリック・ロジェ(PATRICK ROGER)」は、日本のファンにより広く行き渡るようにというシェフの意向から、今回はオンラインのみで取り扱う。
サブレのセレクションボックスが登場
サブレの人気が高まる中、「いろいろな味のサブレを少しずつ試したい」という顧客の声を反映し、「サロン・デュ・ショコラ」史上初、サブレに特化したセレクションボックス“セレクション サブレ”(6ブランド各3枚入り、9720円)を発売する。「カンタン・バイィ(QUENTIN BAILLY)」「アルバン・ギルメ(ALBAN GUILMET)」など、世界の人気シェフ6人が作る渾身のサブレを詰め込んだ。さらに、日本を代表する8つのブランドの新作やスペシャリテを集めた新コンセプトのセレクションボックス“セレクション ジャポネ”(8ブランド各1個入り、5616円)も用意する。
初登場の注目ブランド
「レタンプリュス(LES TEMPS PLUS)」のオーナーシェフ熊⾕治久が1月にスタートした「カラティール(CALATIR)」は、ペルー産やエクアドル産カカオ豆を使った自家製プラリネと厳選した素材を合わせ、黒豆・黒糖、蕎麦すだち、ココナッツバニラなど8種のアソート“プラリネ アソート ボックス”(8個入り、3888円)や、クッキー、テリーヌを販売する。
世界最高峰のチョコレート専門コンクール「ワールド・チョコレート・マスターズ(WCM)」のベルギー代表としてファイナリストに選ばれた経歴を持つ「ショコラティエ マサール バイ トウゴ マツダ(CHOCOLATIER MASALE BY TOGO MATSUDA)」は、こぶみかんが香る代表作キャラメルアグリュームのほか、生姜風味のプラリネジャンジャンブルやベルギー菓子スペキュロスのプラリネなどを詰め込んだ“ボンボンショコラボックス トーゴ”(8個入り、5400円)を用意する。
「サロン・デュ・ショコラ」では、次の世代を発掘することも重要なミッションの一つとしている。その象徴が、フランス現地のシェフたちから注目を集める2つの若手ブランド「べジア・フレール(BEZIAT FRERES)」と「メゾン アンリ(MAISON HENRY)」だ。「べジア・フレール」のロイック・べジアは10代の頃からフランス全土で修行をし、18年にフランス主催の国別対抗国際製菓コンクール「モンディアル・デ・ザール・シュクレ」の飴細工部門で金賞を受賞。23年には、厳選された世界トップクラスのパティシエやショコラティエで構成する「ルレ・デセール」の会員となった。今回は、ロット・エ・ガロンヌ産ヘーゼルナッツのプラリネやミント、ライム、コーヒーのガナッシュなどのボンボンショコラを詰め合わせた“アソルティマン 12P”(12個入り、5832円)を披露。「メゾン アンリ」のマキシム・アンリは、フランス・ラングルに代々続くパティスリーの3代目。「フィリップ・ベル」でスーシェフを務め、19年に実家パティスリーを引き継いだ。フルールドセル入りのアーモンド&ヘーゼルナッツ、4種のスパイス、トンカ豆、ココナッツなど、さまざまな食感や香り、味わいを楽しめる9種のプラリネ“コフレ プラリネ”(9個入り、5940円)を販売する。
会場で楽しめるイートイン
「アマゾンカカオ(AMAZON CACAO)」は、鶏出汁とココナッツミルクのベースに国産牛と国産豚の煮込みやナッツなどを加え、最後にカカオペーストを削りかけた“アマゾンカカオ フォー”(2970円)を販売する。スープにカカオが溶け出すことで、徐々にコクが深まる。「パティスリー イーズ(PATISSERIE EASE)」は、アマゾンバニラをぜいたくに使った繊細な口溶けのスフレ“アマゾンバニラのスフレ”(2401円)を用意。フルーティーな酸味が特徴の温かいアマゾンカカオのソースをかけることで、味わいが変化する。
「サロン・デュ・ショコラ 2025」でカカオを取り入れた創作中華が好評だった「オーツー(O2)」は、“2種の焼売とカカオヌードルセット”(3850円)を提供する。都内の名店「ル パティシエ タカギ(LE PATISSIER TAKAGI)」「アサコイワヤナギ(ASAKO IWAYANAGI)」で研さんを積み、21年にオープンしたクレープ専門店「イクアリー(EQUALLY)」は、フランス産発酵バターとたっぷりのチョコレートをまぶし、それぞれのフレーバーをトッピングした熱々トロトロのクレープ“ホットクレープ・ショコラ”(フランボワーズショコラ/トロワショコラ/コーヒースモア/ミルクショコラオランジュ、各2200円)を販売する。