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化粧品の消費税免税から1年以上 インバウンド売り上げは10倍以上も

 2014年10月1日から始まった、外国人旅行者向けの化粧品の消費税免税制度。化粧品免税から1年以上が経った今、インバウンド需要が高い百貨店の動向を追った。

 インバウンド需要が高い銀座。中でも、三越銀座店はその中心として注目の百貨店だ。同店の14年10月からの1年間の化粧品売り場の売り上げは、前年比165%となり、インバウンドだけをみると、売り上げは同6.5倍、シェアは同4倍の36%となり、無視できない数字だ。「現在ではカウンセリングを受けて『自分に合った製品』を求める人が増えている」と岩田いつか・化粧品アシスタントバイヤー。松屋銀座店も同様で、化粧品売り場全体の売り上げは、前年比152%、インバウンド売り上げは同10倍以上と驚異的な数字となった。新宿エリアでは、伊勢丹の化粧品売り場全体の売り上げが同120%、インバウンドシェア約5%増で、高島屋の化粧品売り場全体の売り上げが同127%、シェア約20%増となった。また、大阪高島屋は、化粧品全体の売り上げが同127 %、インバウンドの売り上げは同約10倍と大きく伸長する。

 無視できなくなっている外国人への対応として、特徴的なのは、三越伊勢丹が各ブランドのベストセラーを集積したインバウンドカタログ(中国語、英語)を作成し、来店時や現地の旅行代理店で配布。単なるカタログとしてではなく、販売員のインバウンド接客ツールとしても活用でき、売り上げに大きく貢献した。加えて、伊勢丹新宿本店は「中国でのSNSへの情報配信も行う」(坂井優香・化粧品バイヤー)。三越銀座店は、年内をメドに、上層フロアに市中免税店が開設される予定。それと平行して、日本発信のブランドを集積したゾーンを開設するなどの化粧品フロアの大リニューアルを敢行した。松屋銀座店は9月30日に、インバウンド需要が高い「資生堂」(14年10月~15年9月までの売り上げ前年比約8倍)、「クレ・ド・ポー ボーテ(同約13倍)」、「SK-II」(同約10倍)と、同店舗初導入となる「DHC」の4ブランドを集積した「ツーリスト ショップ アンド ラウンジ」を、第1駐車場2階に開設した。面白い取り組みとしては、新宿高島屋店は、4月4~17日、高島屋、凸版印刷、ビーコンとデジタルサイネージを活用したインバウンドサービスの実証実験を実施。中国人観光客にビーコンを配布、売り場に近づくと中国語で商品情報を紹介するというものだ。

市中免税や免税フロア開設で快適化

 外国人が増加するにつれ、問題になるのが、日本人顧客への対応だ。三越銀座店の市中免税フロア、松屋銀座店の「ツーリスト ショップ アンド ラウンジ」も、外国人への快適な買い物環境に加え、日本人顧客対策でもある。元売り場で日本人がゆっくり商品を選ぶことが出来る環境を取り戻す狙い。松屋銀座店は、加えて元売り場を「外国人をハイカウンター、日本人をローカウンターするなどの工夫をしている」(寺本知香・化粧品バイヤー)。三越銀座店は、「顧客に対して、パーソナルに接客ができるカウンセリングスペースに招待し商品を紹介するなど、ロイヤリティーを高めた接客を行っている」(岩田アシスタントバイヤー)。

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