2027年春夏メンズ・ファッション・ウイークでは、今回も計15を超える日本ブランドが欧州の舞台に立った。ミラノの公式スケジュールに初参加した「シンヤコヅカ(SHINYAKOZUKA)」、パリで初のショーを行い喝采を浴びた「ソウシオオツキ(SOSHIOTSUKI)」をはじめ、ガボンの漁場の記憶をテーラードに織り込んだ「セッチュウ(SETCHU)」、メンズの定番をリミックスした「サカイ(SACAI)」、「もし戦争が終わったら」を掲げた「コム デ ギャルソン・オム プリュス(COMME DES GARCONS HOMME PLUS)」など、各ブランドのクリエイションをリポートする。(この記事は「WWDJAPAN」2026年7月6日号からの抜粋です)
「セッチュウ(SETCHU)」
桑田悟史が訪れたガボンの漁場に思いをはせた今季のキーマテリアルは、伝統技法「真結び」でレザーを編んだ黒い“網”。釣りをライフワークとする桑田がガボンで目撃したのは、生きるために漁に励み、網を繕いながら使い続ける人々の姿。その記憶が、3日かけ手結みした網に宿り、テーラードに物語を織り込んだ。ビジネス面では今年、東京にショールームを開設。日本の生地によるイタリア生産体制も整え、従来の半額以下のエントリーアイテムも拡充する。
「ソウシオオツキ(SOSHIOTSUKI)」
「ピッティ・ウオモ(PITTI UOMO)」での発表を経て、パリ・メンズ・ファッション・ウイークの公式スケジュールで初のショーを行った。バブル期の日本の男性像とソフトスーツを軸にしてきた大月壮士は今季、肩肘を張らない「フォーム」に、旅先の解放感という「マインド」の柔らかさを重ねた。偶然ほどける無造作を、徹底した「造作」で設計。「意図して崩さずとも『そう着てしまう』仕掛けを服の構造に取り入れた」(大月)。喝采の中、バックステージには多くの海外プレスが詰めかけ、堂々のパリデビューで次への期待をにじませた。
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