傘メーカーのウォーターフロントが開発する“ポケフラット クイック”(55cm、2970円)は、2025年度グッドデザイン賞を受賞した。受賞アイテムは、累計販売本数2400万本を突破している“ポケフラットシリーズ”を進化させた新商品で、薄さ約2.5cm、重さわずか約185gのポケットサイズの折り畳み傘。たたみにくさを解消したアイテムで特許技術の秒速収納をかなえた。
11月1〜5日の期間中、東京・六本木の東京ミッドタウンで開催される“2025年度グッドデザイン賞”の全受賞作を紹介するイベント“グッドデザイン エキシビジョン 2025(GOOD DESIGN EXHIBITION 2025)”で、本受賞作を展示する。詳細は公式サイトに記載する。
グッドデザイン賞の審査委員は同アイテムの評価について、「円筒ではなくフラットに薄く折りたたまれる独自の骨構造は、カバンの中でかさばらず携帯性に優れ、先代モデルはロングセラーとなっている。環境負荷の低減に配慮した生地へのアップデートなどを経て、この製品は折りたたみ傘が宿命的に持つ、たたむ煩わしさに踏み込んだアップデートが行われた。軽さや強度との兼ね合いも加味しながら、薄いフィルムが形状を整えながら折りたたまれる構造に辿り着くまでに、多くの試行錯誤があったはずだ」とコメントしている。
同アイテムは、2004年の発売以来、幅広い層に支持されてきたベストセラーだ。同社が行った独自のアンケート調査で、ユーザーが雨傘を持ち歩く際の不満として、「たたみにくい」という声が多数寄せられたことを背景に再開発を実施した。
今回の“ポケフラット”は、半永久的に効果が維持できるPETフィルム加工を採用した革新的な製品で、市場の中心価格帯を維持することで、手に取りやすい価格とデザインのバランスが取れた折りたたみ傘を完成させた。同社は、今回の受賞をきっかけに“ポケフラット クイック”の販売促進をさらに進め、ユーザー視点のデザインを取り入れることで、使いやすさやと傘を持つ楽しさを両立したものづくりを推進していく。