TOKYO BASEはこのほど、一般消費者も利用可能なサンプル商品のリースサービスを開始した。利用者は公式ラインアカウントを友達登録し、名前や連絡先、SNSアカウントなどの個人情報を入力。同社の審査を通過した人を対象にサンプル商品を貸し出す。審査にはSNSアカウントのフォロワー数などは問わず、同社が「ブランドへの熱量がある人」を精査する。スタート時は、「ユナイテッドトウキョウ(UNITED TOKYO)」「パブリックトウキョウ(PUBLIC TOKYO)」「シティトウキョウ(CITY TOKYO)」「リタン(RITAN)」のオリジナル商品、また一部ブランドとの別注商品を対象とする。従来、ファッション業界関係者やインフルエンサーに限られていたリースサービスの間口を広げ、幅広い発信者にリーチすることが狙いだ。

審査を通過した利用者はライン上で貸出希望日などを入力したのち、東京・青山にあるショールームに入場できるQRコードが送付される。ショールームは、担当者が常駐はせずセルフ運営でQRコードをエントランスでかざすと入場できる。一度に5〜10点のアイテムのリースが可能で、期間は最長で1週間。リース料金は無料。使用後は、ライン内で使用したかどうか、また着用したアイテムの掲載日(SNSでの投稿日など)を入力し、ショールームに直接返却する。アイテムごとに、ECや店舗での売り上げ状況とひも付け、効果を測定する。
同社の担当者は「誰もが発信者になれる時代においてブランド側が貸し出し先を選定する従来型のリース方法に疑問があった。例えば、過去にフォロワー1500人程の一般人の方が当社のジャケットの良さをSNSに投稿すると、それが話題となり一日で50着売れた。ブランド側が選別していると見つけられないような、非常に熱量の高いファッション好きはきっと多く存在している。そうした人との出会いを期待したい」という。貸し出す商品はオリジナルだけでなく、将来的には取り扱いブランドにも広げていき、ブランドと消費者の新しい接点も生み出したい考え。