資生堂が運営する美の総合アカデミー「SABFA(サブファ)」の第9代目校長に、同社のトップヘアメイクアップアーティストである進藤郁子氏が2025年10月1日付で就任することを発表した。進藤氏は自身もSABFA卒業生であり、今後はAIでは創出できない"心揺さぶる美"を生み出す人材育成に注力していくという。
進藤氏は2007年3月にSABFAを卒業後、同年4月に資生堂に入社。資生堂ビューティークリエイションセンターに所属し、「マジョリカマジョルカ(MAJOLICA MAJORCA)」のビューティーディレクターとして宣伝広告のヘアメイクや製品開発に携わってきた。多くの女優やタレントからの指名を受ける一方で、ファッション誌や美容誌での活躍、ニューヨーク、パリ、東京でのコレクションのヘアメイク、美容師向けセミナーなど、幅広い分野で実績を残している。権威あるヘアアワード「ジャパン ヘアドレッシング アワーズ(JHA)」大賞部門において、13年にグランプリ、12年・17年に準グランプリを受賞している。
同氏は校長就任にあたり、SABFAの教育方針について「単に技術を伝えるのではなく、未来を創造する力を育む場」と位置づけている。技術と感性の両輪を備えた現役のヘアメイクアップアーティストが、実際の現場で得た経験を余すことなく伝える学びの場を提供していくという。「成功体験だけでなく、失敗から得た学びや、日々変化するトレンドを共有し、実践で活用できる“生きた力”へと変えていきたい」と話す。
また、自身もSABFA卒業生であることから、「高い目標を持つ仲間と切磋琢磨できる環境も提供している」と、アカデミーの特長を強調。「仲間と共に美の可能性に挑み、徹底的に自分を鍛えるトレーニングジム」と例え、「1年後には技術はもちろん、“情熱を帯びた自分”とも出会える」と期待を寄せている。
SABFAは1986年に開校した、資生堂が運営する美を総合的に学べるヘアメイクアップアカデミー。第一線で活躍する資生堂のヘアメイクアップアーティストや外部クリエイターが講師を務め、資生堂が長年培ってきた美容のノウハウを社会に還元している。多くの卒業生が国内外の広告・テレビ・雑誌、ファッションショーなどで活躍するヘアメイクアップアーティストや、サロンのエキスパートとして第一線で活躍していることも特徴だ。