
那覇市内の中心、ゆいレール「県庁前駅」に直結している、県内唯一の百貨店「デパートリウボウ」。‘リウボウ“とは前身である“琉球貿易商事株式会社”に由来しており、1948年に創業した老舗だ。県民にとって日常的に利用されているアドレスだが、こちらの2階にはバイヤーが県内から厳選したファッション、ビューティ、フードなどの魅力的なアイテムがそろうコンセプトフロアがある。それが「樂園百貨店」だ。

2018年に「樂園百貨店」を立ち上げた大嶺佐紀子リウボウ インダストリー 営業部 店舗開発課 課長は、「県産製品の中で、上質なもの、大切な方に贈って喜ばれるものをお客さまに代わってセレクトしています」と話す。
「県内にはさまざまなお土産ショップや物産店がありますが、こちらでは大量生産ではなく、作り手の顔が見えるような製品一つ一つをバイイングしています。もちろん、生産者にはバイヤーが直接お会いしていますし、モノ作りに対して真摯に向き合っている人たちの製品だけを厳選してご案内しています」。
今回はそんな大嶺課長が注目しているビューティ&ヘルスアイテムをチョイス。推しポイントを説明してもらった。
アップサイクルした海ぶどうのエッセンスをたっぷり用いた「グリーンラボラトリー」のフェイスマスク

「県産食材として人気の海ぶどう(クビレヅタ)ですが、形状により食品として市場に出回らない素材が出てきてしまいます。こちらはそんな宜野座産の海ぶどうをアップサイクルしつつ、名護産のヨモギ、県産の月桃やアロエ、さらに久米島の海洋深層水を用いてフェイスパックとして仕上げています。県外在住のお客さまが「これがないと化粧のりが悪くなるから」と、わざわざ当店まで定期的に購入してくださるほど、定評のあるフェイスマスクです」。
県産月桃に加え、上質なホホバオイルを用いた「ムーンピーチ」の月桃オイル

「月桃コスメは沖縄を代表するスキンケアですが、こちらは月桃について20年ほど研究されている素肌美容家、うすき友美さんが開発された月桃オイルになります。うるま産月桃から根、茎、葉に熱を一切かけない古典的な抽出方法である“冷浸法”でオイルを抽出しており、月桃の魅力が存分に引き出されています。しかも、ベースに使っているホホバオイルも高真空圧・低温抽出のため、さらっとした使用感になり、使い勝手のいいテクスチャーに調整されています。バームは希少なシマ月桃・タイリン月桃の2種の精油を配合しておおり、エイジングケアとしても人気のアイテムです」。
機内販売で売り上げ1位を記録したこともある「浮島ガーデン」のMISODOKO
「豆腐支出額1位(2024年総務省による家計調査 豆腐支出額において全国1位の都市が那覇市)の沖縄ですが、豆腐を作る際に出るおからは大半が廃棄されてしまいます。そこで無農薬有機野菜を使うことで人気のレストラン、浮島ガーデンが開発したのが、九州大豆のおからと天然海塩の粟国の塩、そして、無農薬・有機栽培されている西表安心米や名護の有機米・国頭の自然栽培米の玄米糀だけで作られたこちら。野菜から出る水分で味噌がゆるんでくるので、お味噌汁としても楽しめます。JTA機内販売の樂園百貨店枠にて、これまでで最も売れた製品です」。
樂園百貨店オリジナル 月桃とシークヮーサーのロールオンアロマ
「観光客の皆様に香りのお土産を提案したいというコンセプトのもと、月桃とシークヮーサーの香りを開発しました。石垣島産の月桃の香りと、シークヮーサーにはオレンジスイートやゼラニウム、レモングラスを加えて、明るさのある香りに仕上げています。それぞれ天然精油の香りなので、香水が苦手なかたにもおすすめできるアロマコスメです」。
「樂園百貨店」で取り扱うビューティ&ヘルス関連のアイテムは総数500点以上。「こちらのビューティカテゴリーでは化粧品はもちろん、アロマやフードまで、『特別なシーンで贈りたい』、『沖縄らしいアイテムをお取り寄せしたい』というリクエストにお応えできるような上質なラインナップをそろえています。オンラインストアも用意していますので、離れた場所からもぜひ沖縄の空気感をお楽しみいただけたらと考えています」。