ビューティ

「エクセル」が刷新 今秋冬に製品と店頭デザインなど一新

常盤薬品工業のメイクアップブランド「エクセル(EXCEL)」は今秋、ブランドを刷新する。新しいブランドコンセプトや製品開発の指針を掲げ、第1弾として秋冬の新製品からブランドビジュアル、製品パッケージ、店頭デザインを一新して展開する。

ブランドの存在意義を
問い直した5年間

1987年に前身ブランドが誕生以降、「エクセル」は“アイブロウ”や“カーラー”などのロングセラー製品を生み出してきた。2012年にはロゴ、プロダクト、モデルのリニューアルを実施。15年にはブランドの象徴とも言える“スキニーリッチシャドウ”を発売するなど、ポイントメイクからベースメイクまで数々のヒットを飛ばしてきた。

今回の刷新は、そうした歩みを踏まえつつ時代の変化に応えるべく構想。きっかけは約5年前のコロナ禍を経た市場や消費者行動の大きな変化だった。情報環境の加速、韓国ブランドなどの海外勢の台頭により、化粧品業界の競争も激化していく状況にも置かれた。

「これだけブランドが溢れる中で『エクセルは必要か?』という議論にまで発展した。しかし、お客さまとともに積み上げてきたブランドの信頼は短期間では築けない。『エクセルなら安心』という声こそが今の時代における大きな強みだと再認識した」(マーケティング統括・田島氏)。強い信頼を追い風に、情報過多の時代に「自分を信じる力をくれる」ブランドとしてのポジションを目指す。

「自分はこうありたい」に
寄り添っていく

新生「エクセル」は、これまでの「トレンドを追う」スタイルから「自分はこうありたい」という意志に寄り添う方向性に移る。ブランドコンセプトに掲げた「あなたの意思が、美しい」には、「変わりたいと思った瞬間にすでにその一歩を踏み出している」というメッセージを込めた。

従来のセールスターゲットは20〜30代、コミュニケーションターゲットは22〜27歳だったが、今回を機にセールスターゲットは20〜40代、コミュニケーションターゲットは25〜32歳に引き上げる。「自分に本当に合うものを見極め、主体的に選ぶ世代」に転換し、ブランドコミュニケーションを強めていく。

製品開発の指針はこれまで掲げてきた「直感スマートコスメ(=スマートフォンのように誰でも直感的に使える化粧品)」の考え方を土台に持ちながら、新たに「今もこの先も輝き続けるタイムレスコスメ」を掲げた。一時的な流行ではなく、長く愛用される品質、機能性、デザイン性を兼ね備えたモノ作りを重視し、「これからもずっと使いたい」価値を追求する。

新生「エクセル」の象徴として、ブランドビジュアルには初の日本人モデルとなる青木瞳を起用。ブランドビジュアルやムービーでは「自分の意思で進み、自分らしさをまっすぐ見つめる生き方」を表現した。

25年秋冬の新製品は、新コンセプトを体現した全17品が登場する。8月19日に“エシリアル セラムコンシーラー”(全5種、各1760円)と“コンシーラーブラシ”(1760円)。9月16日に“エクストラリッチ セラムインパウダー”(全3種、各17g、各2640円)。10月28日に“ザ プライムアイブロウ”(全8種、各1650円)をリニューアル発売する。シンプルにロゴを立てるようにパッケージデザインも一新。新ビジュアルとともに店頭での展開も刷新し、ブランドの世界観を発信していく。

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