ファッション

「プラダ」2014-15年秋冬ミラノ・メンズ 原始に帰る!?プリミティブな男性像

 毎回、舞台演出にも力を入れる「プラダ」。今シーズンは、ランウェイを客席より高いところに設置。一部の観客は、ランウェイに開いた"くぼみ"から、モデルを見上げるような舞台を設け、観客が出迎えた。また、BGMには7人で構成するバンドを招へい。1930年代の音楽を奏でながら、ショーが始まった。

 

 ファーストルックは、シャツのように軽く羽織る、ステンカラーコートだった。それ自体は、他のブランドにとっても珍しいものではない、むしろトレンディなアイテム。しかし、ステンカラーコートの襟元からはインナーが良く見えず、まるで裸の上に直接羽織っているように見える。その後続くのは、コクーンシルエットやオーバーサイズ、アシンメトリーなどが当たり前のようになり、一気に複雑化したパターンに反旗を翻すかのようなシンプルなフォルムの洋服。パンツはノータックのストレート、ジャケットも特筆すべきユニークさはなく、基本に忠実なシルエットやディテールばかりだ。そして、コレクションはそこから一転。今度は毛足の長いファーコートをまるで戦士のように、もしくは原始人のように荒々しく羽織ったウォーリアー(闘士)のような男性たちを描く。同時に発表したウィメンズの14年プレフォール・コレクションも、貫頭衣のように原始的なフォルムのウエスト周りだけをシャーリングしたようなレザードレスに毛足の長いワイルドなゴートのファーやストールを合わせるスタイリングで荒々しく、逞しい。一部のニットはワンショルダーで、もう片方の肩周りはオーガンジーの布で隠したようなフォルムだ。

 

 あくまで推察に過ぎないが、ミウッチャ・プラダは、原始の単純だからこそ力強い生活やスタイルに思いを馳せ、それを21世紀に甦らせたのではないだろうか?そう考えると、"くぼみ"の開いたランウェイは、まるで原始人が住居とした「ほら穴」のように見える。最小限に絞った素材、一切の余分を排除したデザイン、そして狩猟で手に入れた獲物の皮をはぎ身にまとったかのような原始的ファーコート。時にアイロニーなメッセージを込めるミウッチャが、現代の問題点を突き、大昔の魅力を説いたような気がする。

?

【プラダ 2014-15年秋冬ミラノ・メンズ 全ルック】

【2014-15年秋冬ミラノ・メンズ 関連記事一覧】

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

「ピックルボール」という新しいコミュニケーションは、カルチャーの発信地となるか?

WWDJAPAN11月2日号は、最近巷で話題のニュースポーツ、「ピックルボール」を特集します。ピックルボールの歴史は意外に古く、発祥は1965年。米国国会議員のジョエル・プリチャード氏が腕力差のある子どもとでも対等に遊べるスポーツとして、テニスと卓球、そしてバドミントンをミックスしたような形で考案したと言われています。そんな歴史あるスポーツがなぜ今まで知られておらず、そしてなぜ今になってここまで流…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。