1. イタリア人和菓子バイヤーが日本の魅力を語る

イタリア人和菓子バイヤーが日本の魅力を語る

キャリア インタビュー

2018/11/28 (WED) 03:00
ジュンティーニ・キアラ日本橋高島屋食料品売り場 味百選 銘菓百選 担当バイヤー:2012年秋に伊・ベネチア大学院卒業後、13年に高島屋に入社。研修後、日本橋高島屋食料品売り場に配属。新潟加島屋担当。16年から日本橋高島屋食料品売り場のストアバイヤー。趣味は格闘技とダンスを融合したカポエーラやジムで汗を流すこと。フードコーディネーター、ワインの資格取得のため勉強中

 流暢な日本語を操り、和菓子のコーナーに立つ女性、ジュンティーニ・キアラ日本橋高島屋食料品売り場 味百選 銘菓百選 担当バイヤーは、生粋のイタリア人だ。漫画から日本にあこがれ、大学時代に日本に留学。学生生活でさらに日本に引かれ日本で就職した。なぜ日本で、そして高島屋だったのかーー。その経緯とこれからについて聞いた

WWD:日本に来る前のイタリアでの略歴は?

ジュンティーニ・キアラ日本橋高島屋食料品売り場 味百選 銘菓百選 担当バイヤー(以下、キアラ):子どものころ、日本の漫画が大好きで。例えば「美少女戦士セーラームーン」や「るろうに剣心」「ドラゴンボール」などに夢中になりました。日本の漫画は全ての年代が楽しめるストーリーで、レイアウトも読みやすいと思います。好きから漫画家になりたいとも思って専門学校にも通っていましたが、漫画を通じて日本の文化にも興味を持つようになり、そこから日本語学科のある大学に入りました。短期留学で日本に来たのですが、最初は1カ月、その1年半後に再来日して1年を過ごしました。

WWD:日本での生活でカルチャーショックを受けたことは?

キアラ:驚いたのは、サービス業の接客ですが、ていねいだとは思いますがちょっとやり過ぎだと思って、逆にイタリアは適当過ぎるんですけどね。本当にびっくりしたのは、電車が静かなこと。しゃべっちゃいけないの?と思いました(笑)。あと、はっきり物を言わないことも驚きました。相手を気遣ってのことですが、はっきり言ってもらわないと最初は分からなかった。でも今となっては、もっとはっきり言えばいいのに、とも言われたりするんですけど。

WWD:なぜ高島屋に就職したのか?

キアラ:漫画家の夢はなくなりましたが、日本で生活がしたい、残りたいと思って。百貨店だったら、食品もファッションも、その他にもさまざまなカテゴリーがあり、そして販売職も事務職もあり、自分に合うものが見つかるのではないかと。入社後は食品売り場での研修となりましたが、食べることも作ることも好きなので、単純に好きなものに囲まれて幸せでした。

WWD:そのまま食品に配属となったが。

キアラ:食品への配属だと当然、ワールドフーズに配属になると思っていましたが、実際はアジアフードの担当になって。何も知らないアジアフードで……、説明できるのか不安でした。3年目まで販売を担当していましたが、最初の1年は日本の食材、鮭など魚の名前や漢字を覚えるので必死でした。一般的には日本で働く外国の人は、輸入関係や教師になる人が多いと思いますが、私は日本食という日本に密着した仕事で、仕事から学ぶことができたことは良かったです。

WWD:バイヤーになっての困難は?

キアラ:3年目に日本食のバイヤーになりました。新しいモノを探して東京ならば訪ねますし、地方だと出張することもあります。ネットなどで調べて直接会いにいったりもするのですが、まずは電話で名前を言うと驚かれます(笑)。この人に分かるのかな?って思うんでしょうね。そこを理解してもらうことが難しいのですが、でも逆にそこが面白い。実際に出向いてお会いしていろいろお話を聞いて、また話をする。情熱ですよね。そうすると逆に私にも興味を持ってもらえると思います。

WWD:仕事での失敗談は?また成功した企画は?

キアラ:自分で考えた企画を店頭で行ったとき、段取りが悪くて売れなくて……。販売員の方にも迷惑を掛けました。でもきちんと振り返り、今回はこれが良くなかったから次はこれを直す、というようにブラッシュアップしていきます。一方で、売れないという状況の現場では、気分転換できるような話ができるように心掛けています。成功した企画は、先日の高島屋日本橋店のリニューアルの際、記念でオリジナル商品をいくつか作りました。例えば、おはぎを販売したのですが、既存にはなかった桜新町のお店にお願いし、ナッツやココナツなどを使った現代的なものですぐに完売になりました。

WWD:イタリア人であるがゆえにできたことはあるか?

キアラ:販売員時代にデモンストレーションとして、看板商品の鮭茶漬けをご飯ではなくパンにのせて、オリーブオイルも添えた食べ方を提案しました。これはとっても好評でした。

WWD:将来の夢は?

キアラ:ずっと心掛けていることですが、イタリアと日本の架け橋になりたいと思っています。何か企画やプロモーションで斬新なことができたらと考えていて。一つには、イタリアではほとんど和菓子というものは知られていません。似ているモノ、共通点があるモノがないんです。だからいつかはイタリアで紹介できたらなと思っています。その他、お蕎麦や納豆なども実は知られていません。私自身、藁に入った納豆は2年前に初めて食べました。今はご飯を作りながらおつまみとして食べていますよ。

今、趣味でイタリアの家庭料理を家や近くのカフェで教えています。参加してくれているのはほとんどが日本人なので、イタリア料理を作りながら、日本の料理の話も出ます。勉強にもなりますし、日本の地方料理をイタリアに紹介したらおもしろいだろうな、と思っています。

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