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“場所としてのレジ”が必要なキャッシュレスとは? ファッションフリークOL「WWDジャパン」最新号につぶやく

 1992年生まれのファッションフリーク女子が、今週のファッション週刊紙「WWDジャパン」で気になったニュースを要約してお届け。渋谷のファッションベンチャーに勤める等身大OL、Azuのリアルな目線を生かした「このニュースからはコレが見える」という切り口で、様々な記事につぶやきを添えます。

今日のニュース「FASHION PATROL ジュンの縁日」

読み解きポイント:「キャッシュレス≠レジなし店舗」

ニュースのポイント

 7月12〜14日の3日間、東京・恵比寿のエビス303でコト消費型イベント「ジュンの縁日」が開催された。会場に設置された屋台にはグループ内の各ブランドの限定品・先行販売品などが並んだほか、お笑いライブ、フルーツボールすくいなど本物の縁日さながらの演出に。ジュンの本気の“3F”(ファッション・フード・フィットネス)を五感で体感できるイベントとなった。

AZUはこう読む!

 「ジュンの縁日」、私も遊びに行ってきました!お目当ては「ハーゲンダッツ(HAAGEN-DAZS)」と「アダム エ ロペ(ADAM ET ROPE)」の可愛いコラボTシャツ……ではなく、「キャッシュレス決済」を体験すること。ITベンチャーに勤める身として「キャッシュレス」「QRコード決済」といったワードには敏感なので、見逃せませんでした。

 みなさん、キャッシュレス決済と言って思い浮かぶのは何でしょうか?今は「◯◯ペイ」が乱立する戦国時代と化しているので、「QRコード」が頭によぎると思います。しかし以前、自社で「レジなし」ポップアップストアを開催した時は、QRコードへの反応が若干鈍かったのが実際……(笑)。「商品にQRコードをつける→スキャンしてもらう→ECに誘導→後日配送」という購買体験を設計したのですが、QRコードを見ても「で、どうすれば良いの?」という反応が多く、「QRコードの購買行動を想起させる力は、まだまだ弱いのだな」と感じました。一方、中国人観光客は説明しなくても読み取っていました。

 「ジュンの縁日」はというと、レジでの決済に近いカジュアルなキャッシュレス決済だったので、一般客にも馴染みやすかったのではないでしょうか。商品購入は何箇所かある決済スポット(レジ的な場所)で行うことができ、「キャッシュレス決済(交通系やアプリ系など各種ペイ対応)→商品引換券をもらう→ブランドのブースで商品と引き換え」という流れです。商品のQRコードからその場で決済ができたりECに誘導したりするわけではなく、あくまで「レジ的な場所でキャッシュレス決済をしてから」商品を受け取りに行くスタイル。なので、“レジはあるけどキャッシュレス”という感じです。

 キャッシュレス決済が普及している中国では「スマホtoスマホ」の送金が当たり前なので、極論レジすらいらないのですが、日本のように徐々にキャッシュレスに取り組むなら「場所としてのレジ」という概念がまだまだ欠かせません。だからレジ的な場所があった「ジュンの縁日」は、ユーザーに優しい設計だったのだなと思います。IT畑にいると「便利さを追求した結果、小難しくなってユーザーは置いてけぼり」という沼にハマりがちなので、次回は「ジュンの縁日」を見習って、手を差し伸べるような動線設計をしなければと反省しています……(笑)。

Azu Satoh : 1992年生まれ。早稲田大学在学中に渡仏し、たまたま見たパリコレに衝撃を受けファッション業界を志す。セレクトショップで販売職を経験した後、2015年からファッションベンチャー企業スタイラーに参画。現在はデジタルマーケティング担当としてSNS運用などを行う。越境レディのためのSNSメディア「ROBE」(@robetokyo)を主催。趣味は、東京の可愛い若手ブランドを勝手に広めること。ご意見等はSNSまでお願いします。Twitter : @azunne