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実録! 旅先で「フィルメランジェ」のセットアップが大活躍

 “旅”には限りない消費行動が付随していると思う。だって海外に行くのに、下着の1枚も買わない人っていないはず――フリーランスだった15年以上前、この殺し文句を武器に雑誌やブランド、航空会社を相手にあれこれ企画書を書き、プレゼンを繰り返した。結果は?ハイ、ほぼ全滅……。だから今があります(笑)。

 炎そのものは縮小したものの、基本的な考え方に変わりはなく、火を消さないようになるべく自ら実践している。女房子どもがいるので、そんな言い訳がないと買い物ができないという事情もある……。

 3月に世界最大の時計・宝飾見本市「バーゼル・ワールド(BASEL WORLD)」の取材で、スイス・バーゼルを訪れた。つまり好機である。時計の世界は、それなりの身なりが求められるので、今回はセットアップを買うことにした。

 海外に行くから買い物をすると決めたとしても、財布の中身が充実しているわけではないので、さんざん迷って「フィルメランジェ(FILMELANGE)」を選んだ。2007年に創業した日本ブランドで、“究極のカットソー”作りを標ぼうする。全てのアイテムを日本生産するのも特徴だ。

 決め手は、ダブルブレステットジャケットの“スヴェン”(3万8000円)だった。ダブル本来の重厚なイメージを、コットン100%の鹿の子素材がライトに見せてくれる。ジャケットとしての“ちゃんとしている感”は備えつつも、カットソーならではのカジュアルさも持ち併せていて、さらりと着られる。袖はカフ仕様ではなく、フランスのシェフジャケットから着想したボタンレスなデザインで、折り返してもいいらしい。これからの季節は、Tシャツの上にカーディガン感覚で羽織るのもすてきなはず。

 パンツの“スティーグ”(3万2000円)はワイドなシルエットがお気に入りだ。ウエストもドローコード式でリラクシング。こちらも極限まで度詰めした鹿の子に程よい張り感があるので、あくまで上品。つまり、「顔が下品」と妻に言われてしまう僕にぴったりなのだ(笑)!

 編集長のおこぼれで利用させてもらったファーストクラスラウンジで怖気づくこともなかったし、機上の人となる瞬間もCAの刺すようなチェックをクリアできたはず。上下共にリラックス素材だから機内でも快適そのもので(エコノミークラスだったけど)、朝から晩まで取材でわずかな時間しか過ごせなかったホテルライフでも鼻高々だった。肝心の「バーゼル・ワールド」ではタイドアップスタイルで取材をこなし、帰国便までのほんの少しの時間はカットソーを合わせてチューリヒを散策した。

 取材の成果は「WWDジャパン」4月15日号でリポートしたが、6月3日号では「バーゼル・ワールド」、1月にスイス・ジュネーブで開催された「S.I.H.H.(サロン・インターナショナル・オート・オルロジュリ」、世界最大の時計企業スウォッチグループ(SWATCH GROUP)の展示会などをまとめた時計特集も予定している。楽しみにしていただきたい。