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野性爆弾くっきーがクリエイターとしても大人気の理由

 “白塗り顔まね”をはじめとする独特のネタでおなじみのお笑いコンビ、野性爆弾のくっきーの人気が急上昇している。現在、活動はお笑いだけに留まらず、絵画や音楽制作などクリエイターとしても活躍の場を広め、手掛けたグッズの発売日には長蛇の列ができるほど。そんなくっきーが「アマゾン ファッション ウィーク東京(Amazon Fashion Week TOKYO)」期間中に行われる一夜限りのファッションのお祭り「シブヤ ファッション フェスティバル(通称シブフェス)」のメーンビジュアルに“カリスマ販売員”に扮して登場した。「WWDジャパン」はそのビジュアル撮影現場に潜入し、くっきーに直撃取材。クリエイターの立場から現在の作風に至った経緯や、今後の夢などを真面目に(?)語ってもらった。

WWD:人気に火が付いたきっかけは?

くっきー:主に番組やけど、インスタもデカいかな。始めた時に一気に4万人くらいに増えて、そこから徐々に増えていった感じやね。

WWD:独特な似顔絵が特徴的だが、現在の作風になった経緯は?

くっきー:もともと今の作風やから特にきっかけはないんやけど、ガキの頃の影響が大きいかも。オヤジに「家の庭に刀が埋まっている」って聞いて、それを夏休みに掘り出そうとしたんですよ。でも、太陽の熱で頭がやられて夏休みまるまる入院しちゃって。それまでは出来の良い子やったはずなんですけど、夏休み以降こんな感じになっちゃいましたね。

WWD:夏休みの経験があったからこそ、今がある?

くっきー:そうそう。太陽の恵み、ソーラーパワーやね。作品にも自然と太陽の力を込めようとしてまうんですよ。

WWD:相手の似顔絵を描く時に、よく観察するポイントは?

くっきー:基本は相手が「コンプレックスに感じてるやろうな」というところを中心に見てますね。

WWD:いいところは見ない?

くっきー:いいところも逆にコンプレックスになる時ってあるやないですか。鼻が高くても、高すぎたらコンプレックスやし、目が二重でも整形丸出しやったらあかんじゃないですか。

WWD:似顔絵に「好きな人が優しかった……」といった文章を添えることもあるが、その理由は?

くっきー:あれはモーニング娘。の「ザ ピ~ス!」っていう曲の歌詞です。なんか単純に心に刺さったんですよ。いい言葉やな、と。先輩の似顔絵を描いた時に、あまりにもコンプレックスばかりを取り上げてめちゃくちゃになっちゃったんで、それを和らげるために文章を添えたのが始まり。ちょっとした隠し味やね。

WWD:絵を描く際、相手の服装に目がいくことはある?

くっきー:ないですね。基本、体は裸で描くので。あと、男性でも乳房は必ず描きます。

WWD:男性にも乳房を描く理由は?

くっきー:人間の究極は女性やと思うんですよ。究極的には男がいなくても、女だけで生きていける。

WWD:女性を描く際に、男性に寄せて描くことはある?

くっきー:髪型をパンチパーマにしますね。女性は「かわいい」って言われるより「精神の強い女性やね」って言われる方がうれしいと思うんですよ。「かわいい顔して、強いね君」みたいな。それってつまりパンチパーマとイコールですよね。

WWD:パンチパーマの女性は見たことある?

くっきー:あるわけないやん。普通にいないでしょ(笑)。

WWD:モノマネ芸での白塗りも有名だが、あの白さにこだわりはある?

くっきー:白って透明に近い白だったり、黄色味がかった白だったりと、いろいろとあると思うんですけど、僕はもち米をすりつぶしたような、奥行きのある白を目指してますね。川でも透明度が高いものより、濁って底が見えへんものの方が面白そうやないですか?

WWD:お笑い芸人としてはもちろん、音楽制作の活動もしているが、キャラ分けなどは意識している?

くっきー:いちおう、全てお笑いがベースにありますね。お笑いの中の絵、音楽って考えてやってます。絵も風景画とかのいい絵よりは、気持ちの悪い似顔絵を描くようにしてます。綺麗の中に、“お笑い”という奥行きが欲しいんでしょうね。今の、かなりいいセリフやない?

WWD:ファッションで普段こだわっていることはある?

くっきー:特にないですけど、目立たないようにしてますね。あとは短パン。冬でも上はダウン、下は短パンです。

WWD:よく行くショップは?

くっきー:東京だと、東中野にあるハードコアチョコレートっていうTシャツ屋さんに最近行きますね。オール阪神巨人師匠のTシャツとか、おもろいTシャツがいっぱいあるんですよ。

WWD:コラボしてみたいブランドやアーティストはいる?

くっきー:体操服メーカーですね。どこも似たような恰好やけど、みんな着ている。あそこをいじってみたいよね。

WWD:クリエイターとしての今後の夢は?

くっきー:残されるもの、例えれば公園の公衆便所的な作品を作りたいです。恐らく一生残ってるから。あとは下水管のデザインとかね。そういうのがええな。

 なお、 10月8日発売の「WWDジャパン」では、くっきーに“カリスマ販売員”の立場から渋谷のファッションや今後のトレンドについてインタビューしている。