ファッション

メンズが人気の「キコ コスタディノフ」 初のウィメンズは「ブレードランナー」な気分

 「キコ コスタディノフ(KIKO KOSTADINOV)」といえば、セント・マーチンズ美術大学在学中や卒業直後から、「ステューシー(STUSSY)」「アシックス(ASICS)」「マッキントッシュ(MACKINTOSH)」といったブランドからのコラボレーションのラブコールが絶えないロンドン・メンズの期待の新星だ。そのキコが、初めてウィメンズを単独で発表したことは今季のロンドン・ファッション・ウイークの注目トピックスの1つ。キコのセント・マーチンズ時代の同級生で、恋人でもあると噂のディアナ・ファニング(Deanna Fanning)とその双子の姉妹のローラ・ファニング(Laura Fanning)がウィメンズをディレクションしている。

 元々、どこかフューチャリスティックな感覚が漂うブランドだが、ウィメンズではそれがぐっと強調されている。ナイロンやジャージーといったスポーティーな素材を体の曲線に沿うように切り替えて描いた、ジオメトリックな模様がポイント。聞けば、着想源はディストピア小説やSF映画の「ブレードランナー」に出てくるアンドロイドのレイチェルだそう。パッドで膨らませたニットドレスのショルダーラインは、確かにレイチェルのそれだ。

 そんな風に書くとなんだか堅苦しくなってしまうが、きれいな色合わせも手伝って、純粋に「かわいい」「このブランドのことをもっと知りたい」と女性に思わせる空気感がある。それこそが、キコが自分自身ではなく、女性の気持ちを感覚的に理解できるディアナとローラに、ウィメンズのディレクションを託した狙いなのかもしれない。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

Timeless, Yet New 変わらない吉田、世界を変える【WWDBEAUTY付録:今こそ立ち上がれ、日本化粧品】

「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。