ビューティ

あのカリスマ美容師はなぜ独立したのか? 「サンバレー」が目指す“売れる美容師の育成”

 2018年5月11日に東京・青山にオープンした美容室「サンバレー(SUNVALLEY)」は、ヘアメイクとしても活躍する朝日光輝と渋谷謙太郎の2人が共同代表という形で全体を統括する。代表2人とも以前は美容室「エアー(air)」に所属し、人気美容師として活躍していた。なぜ独立しようと思ったのか――オープンから3カ月経つ朝日代表にその経緯を聞いた。

WWD:これまで「エアー」に所属しながら、マンツーマンで接客を行うプライベートサロン「タイムレス(TIMELESS)」を作り、そこでサロンワークを行っていたが、なぜ独立してサロンを作ろうと思ったのか?

朝日光輝・代表(以下、朝日):共同代表を務める渋谷(謙太郎)から「一緒に美容室をやりませんか?」と声をかけられて、渋谷は僕にとって一番弟子といった存在で、こいつとならやってもいいかなと思い独立を決めました。「タイムレス」でのマンツーマンサロンワークは自分としても快適でしたが、俯瞰的にヘアサロン業界を見た時に、自分くらいの年齢でキャリアもある人間がしっかりと後輩を育成していくことも大切なのではと感じていたタイミングだったのも、決断した理由の1つです。

WWD:「エアー」とはもう関係がなくなった?

朝日:「エアー」には一部資金を出資してもらい、「エアー」の子会社といった関係です。特に何かを言われることはなく、僕らの好きなようにはやらせてもらっています。ヘアサロン業界だとモメて辞めることも多いのですが、それは絶対に嫌でした。引き抜きはせずに「エアー」と話し合って、僕と渋谷以外にスタイリスト2人だけ「サンバレー」に来てもらいました。アシスタントは新規で採用したので、僕と渋谷のこれまでの経験や技術を伝えて一から売れる美容師を育てていくつもりです。

WWD:「タイムレス」はどうなる?

朝日:「タイムレス」はヘアメイク事務所として、自由な表現活動の場として残していきます。

WWD:ヘアメイクの仕事も続けていく?

朝日:続けていきます。美容師とヘアメイク、両方やるのが僕のスタンスなので。

WWD:サロンワークは週にどれくらいするつもりか?

朝日:ほぼ毎日サロンに出るようにしています。午前中は撮影が入ることが多いので、撮影が終わったら戻り、サロンワークをするといったように、毎日店に出て1人でも2人でも担当するようにしています。

WWD:サロン名の「サンバレー」の由来は?

朝日:代表2人とも40代のおっさんなので(笑)、分かりやすく、朝日のSUNと渋谷のVALLEYを組み合わせてつけました。

WWD:サロンのコンセプトは?

朝日:上質な大人に向けた美容室。若い女性だけでなく、大人の女性にこそヘアもメイクも、ファッションも楽しむことが大切だと思います。上質を求める大人のお客さまにはどんどん来てほしいですね。

WWD:内装のこだわりは?

朝日:ギャラリーのようなイメージで、極力シンプルにしています。飾ってあるアートは購入できます。アートはなかなか普段の生活の中だと目に触れないので、美容室で飾るとお客さまも興味を持ってくれると思います。

WWD:朝日さんが考えるこれからの美容室は?

朝日:今は自己発信の時代なので、みんなそれは上手で、すごくいいことだと思う。ただ、僕がお店を作ろうと思ったのは、個人だけではできる仕事やアイデアは限られているからです。組織としてしっかりとした美容室にしつつ、その中で個人が自分のやりたいことをできるようにしていきたいです。

■「サンバレー」
営業時間:月・水・金曜日 11:00〜21:00 / 木・土曜日 10:00〜20:00 / 日曜日・祝日 10:00〜19:00
定休日:火曜日 / 第2・4月曜日(祝日の場合は営業)
住所:東京都港区南青山5-2-12 R2 A棟 B1F

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