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毎月200人の若者に会う「渋谷109ラボ」所長は今の渋谷をどう見ているのか

 SHIBUYA109エンタテイメントが5月、若者マーケティング機能の確立と情報発信のための研究機関「シブヤイチマルキューラボ(SHIBUYA109 lab.)」を設立した。同機関は渋谷109のマーケティング部門として“around20”と位置付ける20歳前後の若者の実態を調査すべく、活動を続けている。機関の代表を務めるマーケティング戦略部所属の長田(おさだ)麻衣・所長(26)に「シブヤイチマルキューラボ」について聞いた。

WWD:まず「シブヤイチマルキューラボ」を設立した意図を教えてください。

長田麻衣・所長(以下、長田):SHIBUYA109エンタテイメントという会社が2017年4月に設立され、その中でエンターテイメント・コミュニケーション部がマーケティングを担ってきたのですが、私が17年7月に入社し、マーケティングCRM担当という形で本格的にマーケティング調査を開始しました。今後マーケティングにとどまらない調査をすべく、思いきってマーケティング部署を「シブヤイチマルキューラボ」という名称に変更しました。

WWD:「シブヤイチマルキューラボ」では具体的に何をやっているのですか。

長田:渋谷109館内で来店者に声をかけてヒアリングをしたり、店舗にはまだ来ていない人も含めて“around20”について知るべく、館内で出会った人を中心に週に1回グループインタビューをしています。場合によってはインフルエンサー企業にお願いをして人を集めてもらうこともあります。ドタキャンされることもあったり、LINEを交換しても既読スルーされたり、大変ですよ(笑)。ただ、今の現場を知るだけではなくて、昔のプリ帳という文化についての対談をしたり、過去の若者について調べることもとても重要で、そうした流れを踏まえて、今の若者を調査することを意識しています。

WWD:“around20”にはどんなことを聞くのですか。

長田:基本的には本人の属性や来店頻度、好きなブランドといった渋谷109にまつわることを聞きます。加えて、好きなアーティストや親との買い物頻度など、各部署からその時に聞きたいことを集めて話を聞きます。

WWD:そこで聞いた話を渋谷109のビジネスに生かしていくイメージですか。

長田:社内資料として来客者のマインドタイプを分類したり、顧客データをもとにテナントに営業をかけるなど、まさに進めている最中です。

WWD:今後、どういった機関を目指すのでしょうか。

長田:自社マーケティングはもちろん、他企業と連携してデータを活用したいと考えています。そのためには来てくれる若者に対しても、他企業に対しても、きちんと中立的な立場を貫きたいと思います。きちんと若者にも親しみを持って話してもらいたいし、企業からも気軽に相談されるようなポジションになりたいです。