ファッション

ハイテクを駆使して新製法 「リーバイス」がレーザーで刻むジーンズの新しい歴史

 「リーバイス(LEVI'S)」が、ジーンズの製法を大きく変えようとしている。米サンフランシスコに持つジーンズの研究開発機関 “ユーレカ・イノベーションラボ(Eureka Innovation Lab以下、ユーレカ)”を軸に、これまで一世紀以上に渡り、ほぼ変わりのなかったジーンズの製法を大きく変えようとしている。

 「われわれはレーザーテクノロジーをこれまでにない方法で活用している」と語るのは、ユーレカ所長で「リーバイス」のテクニカルイノベーション部門のバート・サイツ(Bart Sights)=バイスプレジデントだ。「デジタルイノベーションは、生産からデザイン、開発仕上げまで、全てを変えていくだろう」。

 2013年に設立されたユーレカは、グーグルと共同で開発した世界初の スマートデニムジャケット“を生み出した場所でもある。ユーレカはグーグルとの取り組みを通して、クラフト、あるいはアナログとデジタル化の融合に関して、貴重な知見を手に入れたようだ。今回、レーザーとデジタル技術を通して、これまで手作業で行っていたデニムの加工プロセスを変えようとしている。

 ユーレカでは現在、デザイナーはジーンズに付けるためのヒゲやアタリなどを、カスタマイズしたソフトウエアを入れたタブレットで作れるようになった。タブレット上でデザインしたヒゲやアタリは、レーザーを使うことで陰影を含め正確にジーンズに加工することができる。「これまで人間の手では1時間2〜3着しか作れなかったが、レーザーを使えばわずか90秒で作れるようになった」とバート所長。

 こうしたレーザー技術は何を変えるのか。同社のスポークスマンのアンバー・マッカスランド(Amber McCasland)は、「30年前はジーンズの加工と言えばヒゲ加工とストーンウオッシュ、洗い加工の3種類程度だったが、現在は無限に近いバリエーションに広がった。そのため、膨大な化学処理のリストと作業が必要になっている」と指摘する。「レーザーとデジタルテクノロジーは、こうした消費者のニーズに、迅速かつ正確に応えるためのサプライチェーン改革に大きく寄与するはずだ」。

 「リーバイス」は2020年までにファイブポケットのジーンズで、量産ラインも含め同製法の導入を完了させる計画だ。

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