アンドエスティHDは、セブン-イレブン・ジャパンと共同開発したファッション商品を全国のセブン-イレブンで25日から順次販売する。今秋販売するのは「ニコアンド」「ローリーズファーム」によるセブン-イレブン限定品で、靴下(715円、880円)、アウターTシャツ(1989円)、スエットシャツ(3278円)など。セブン-イレブンはアンドエスティHDとの協業を含めて衣料品関連の売上高を、2025年度に比べて2倍に拡大させる。
8日にアンドエスティHDとセブン-イレブン・ジャパンが都内で発表した。コンビニの衣料品はファミリーマートがオリジナルPB(プライベートブランド)「コンビニエンスウエア」を2025年度に売上高200億円に成長させ、ローソンが「無印良品」を扱うなど競争が激化中だ。今回の取り組みによってコンビニ大手3社が衣料品強化に足並みをそろえたことになる。
アンドエスティHDは全国津々浦々に約2万2000店舗あるセブン-イレブンで新しい消費者の獲得を狙う。セブン-イレブンは話題性のあるファッショ商品で若い世代の来店を促す。両社の思惑が重なり、提携するに至った。アンドエスティはセブン-イレブンと同じグループだったイトーヨーカドーと提携した業態「ファウンドグッド」を24年2月から26年2月まで運営していた経緯もあり、両社はつながりを持っていた。
セブン-イレブンは下着や靴下などのベーシックな定番品を自社PB「セブンプレミアムライフスタイル」で担い、ファッション性を訴求する商品をアンドエスティHDと取り組む。突然の雨や宿泊などの緊急需要は、これまで通り「セブンプレミアムライフスタイル」で対応する。アンドエスティHDの商品は価格も上で、高付加価値商材として扱う。
コンビニの若い女性を呼ぶ切り札に
アンドエスティHDの事業会社アンドエスティの小林千晃取締役は「(自社ECの)アンドエスティの会員は2200万人いるが、全国には当社の店舗がないエリアもまだまだ多い。セブン-イレブンの売り場を通じて、アンドエスティの認知度や各ブランドの魅力を知ってもらいたい」と説明する。
“エディット・ファッション”をコンセプトに掲げて、旬の商材を編集し、最も身近な販路であるコンビニに並べる。年間を通じて売るレギュラーアイテム、春夏・秋冬の年2回入れ替えるシーズンアイテム、年4投入するコラボアイテムの3カテゴリーを並べる。初回のコラボアイテム(10 月23日発売)は「ハローキティ」と協業したパーカ(5390円)、スエットシャツ(4378円)、靴下(990円)を企画した。
セブン-イレブン・ジャパンの渡邉純子=雑誌・出版シニアマーチャンダイザーは、アンドエスティHDとの提携によって「店舗への来店価値を高めたい。特にファッションには20〜40代の女性のお客さまを呼び込むことを期待したい」と話す。コンビニの利用者は高齢化が進み、50歳以上が40%以上を占める。若い層に強いアンドエスティHDのブランドとの協業効果を見込む。昨年、一部地域で実施した試験販売では、靴下の購入者の女性の比率が男性の4倍になった。
店頭には5段のゴンドラ(棚)を1台設置する。商品はビニールのパッケージに入れて売る。全ての商品のパッケージにスタイリング写真を大きく載せて、手に取る人が着用をイメージできるようにした。「セブンプレミアム」の食品が調理イメージの写真をパッケージに大きく載せているのと同様だ。パッケージには「and ST」のロゴと並列で、「niko and…」「LOWRYS FARM」といったブランド名を並べる。今後は他のブランドの商品も開発する。