松屋銀座は9月30日まで、8階レストランシティ GINZAで“かき氷コレクション GINZA”を開催している。全国から選んだかき氷の名店5店舗がリレー形式で登場する約2カ月間の期間限定イベントで、各店の看板メニューに加え、お店によっては松屋銀座限定メニューも提供する。
8月6〜19日に出店するのは、東京・調布の「あずきや安堂」。地元で親しまれる今川焼の人気店で、夏季限定で提供するかき氷にもファンが多い。今回は代表メニュー“黒胡麻生クリームキャラメルナッツとひんぎゃ塩”(1980円)と、松屋銀座限定の“甘夏ゆずみそチーズヨーグルト”(2090円)を試食した。
甘じょっぱさがクセになる“黒胡麻生クリームキャラメルナッツとひんぎゃ塩”
「黒胡麻生クリームキャラメルナッツとひんぎゃ塩」は、黒胡麻ソースと塩ミルク、生クリームに、キャラメルナッツや塩を重ね、氷の中には白味噌チーズあんを忍ばせた。甘さだけで押し切らず、塩味や味噌、チーズのコクを重ねることで、食べ進めるごとに印象が変わる複雑な構成だ。
実際に食べてみると、まず広がるのは黒胡麻の香ばしく濃厚な風味。そこへ塩ミルクのすっきりとした甘さが重なり、重たさを感じさせない。キャラメルナッツのカリッとした食感もアクセントになり、一口ごとの満足感はかなり高い。
さらに氷の中から現れる白味噌チーズあんが面白い。まろやかな塩気とコクが加わることで、単なる黒胡麻スイーツとは異なる奥行きを生み出している。甘味と塩味が交互に現れる“甘じょっぱさ”が後を引き、ボリュームがありながらも最後まで飽きずに食べ進められた。かき氷というより、一皿のデザートやケーキを食べているような満足感がある一杯だ。
松屋銀座限定“甘夏ゆずみそチーズヨーグルト”
もう一杯は、今回の催事のために用意した松屋銀座限定メニュー“甘夏ゆずみそチーズヨーグルト”。甘夏の爽やかな酸味を主役に、ゆず、味噌、チーズ、ヨーグルトと、名前からして意外性のある素材を組み合わせている。
黒胡麻の一杯が濃厚で香ばしい方向だとすれば、こちらは柑橘の清涼感を前面に出した仕上がり。甘夏ならではのほろ苦さと酸味が口の中をすっきりと整え、ヨーグルトのまろやかさがそれをやさしく包み込む。味噌やチーズも前に出過ぎることはなく、コクや塩味を補う役割として効いている。爽やかさの中に少しずつ異なる旨みが現れ、こちらも食べ進めるほどに味の変化を楽しめる一杯だった。
夏らしい柑橘系のかき氷が好きな人はもちろん、「さっぱりしたものが食べたいけれど、単純なフルーツ氷では物足りない」という人にもおすすめしたい。
“現地の味”を銀座で再現する“かき氷コレクション GINZA”
“かき氷コレクション GINZA”では、全国の名店を単に期間限定で招くのではなく、各店舗が普段行っているオペレーションや提供スタイルをできる限り再現している。店舗によっては実際に使用している器を銀座へ持ち込み、ディスプレーも出店する店ごとに変更。室温もかき氷を最もおいしく味わえる状態を意識して調整するなど、百貨店の中でも“現地で食べる体験”に近づける工夫を重ねている。
真夏の人気店では長時間並ぶことも珍しくないが、松屋銀座なら空調の効いた店内で待てるのも大きなメリット。銀座での買い物の合間に立ち寄れるクールダウンスポットとしても使いやすい。
今後は愛媛・今治の「登泉堂」、東京・世田谷の「かしや」、千葉・香取の「茶屋花冠本店」とリレーが続く。遠方まで足を運ばなければ味わいにくい名店のかき氷が、一度に銀座で追いかけられるのも今回の催事ならではだ。「あずきや安堂」の出店は8月19日まで。濃厚な黒胡麻と爽やかな甘夏。対照的な2杯を食べ比べながら、現在の“進化系かき氷”の奥深さを楽しんでみてはいかがだろう。