日本発フレグランス「マグマニア(MAGMANIA)」がデビューした。 ブランド名は、“マグネティック”“マジカル”の”MAG"と“マニアック”の“MANIA"を組み合わせた造語。“目に見えない引力”“儚いのに忘れられない魅惑”“逃れられない愛”という3つの衝動をテーマに、それらを解き放つ大人のためのオードパルファンを提案する。“色香をまとう”がテーマのファーストコレクションではスモーキーでムスキーな5種類が登場した。ブランドイメージは、フォトグラファーの繰上和美が担当。5種類の香りのイメージは、荒井俊哉、岡田潤、山本正大、兼下昌典、タカコ・ノエルの作品を採用し、嗅覚と視覚を結びつけて表現している。
嗅覚と視覚を結びつける大人のためのニュアンスフレグランス
「マグマニア」は、クリエイティブ企業であるダイヤモンドヘッズが手掛ける新事業だ。同社は、多くのフォトグラファーやクリエイターと協業し、アパレル中心のECアウトソーシング事業を展開してきた。今年創業40周年を迎え、異業種に参入する。同社の“香りを愛してやまない”戸次乃里子「マグマニア」ブランドディレクターと”デザインを極める美学”を持つ望月紀水子「マグマニア」アートディレクターの感性を融合し、1年半以上かけて開発した。香りをディレクションした戸次ディレクターは、「ファッションと一緒に感覚で選んでもらえる香りが作りたかった」と話す。
ファーストコレクションは、ウッディ、フローラル、アンバーとさまざまな香りがあるが、落ち着いたトーンに仕上がっている。「私自身が好きな、ムスキーでスパイシーな要素を調香の調香のプロと一緒に追求した」と同ディレクター。調香は、自身のブランド「ゴダブリュウイチエイチ(5W1H)」をはじめ、多くの企業の調香を手掛ける中田真由美が担当した。“フェーデッド ウッド”やフォギー フローラ”といった香りの名称にあるように、しっとりと落ち着く独特なニュアンスの香りに仕上がっている。「ユニセックスな香りで、ターゲットの設定はないが、30〜50代が中心になると思う」。
年商3億円を目標にセレクトショップやサロンで販売
異業種に参入するには苦労もあった。戸次ディレクターは、「全てゼロからのスタート。自社でECサイト立ち上げるのも意外と大変だった」と話す。まずは、自社ECで販売をスタートし、クリエイターのネットワークを生かして販売網を広げていくという。「フレグランス売り場で販売するいうよりは、ファッションや雑貨を選ぶ感覚で手に取ってもらいたい」。そのため、価格も洋服などのバランスを考えて50mLで1万9800円と2万円以下に抑えた。「あまり香水に触れたことがない人でも購入できる価格にしたかった」。フレグランス売り場で多数あるブランドと戦うというよりは、セレクトショップや美容サロンを初め、独自の方法で販路拡大を図るようだ。その第一歩として、ベイクルーズの「ヴェルメイユ パー イエナ(VERMEIL PAR IENA)」5店舗での販売が決定。銀座蔦屋書店でも長期ポップアップを開催する。「全く新しい分野のプロジェクトだが、5年以内に年商3億円にするのが目標だ」。今後、オードパルファムの香りのラインアップを増やすほか、ホームフレグランスやボディーケアなど商材の拡大も視野に入れている。