ロレアル(L’OREAL)とケリング(KERING)の長期的な戦略的パートナーシップにより、これまで「グッチ(GUCCI)」のビューティビジネスを手掛けてきた米化粧品大手コティ(COTY)の業績を懸念する声が上がっている。コティと「グッチ」のライセンス契約は2028年に満了予定であり、その後は今回のパートナーシップに基づき、ロレアルが同ブランドのビューティ製品の製造・開発・販売に関する50年間の独占ライセンス権を取得したためだ。
「グッチ」喪失はコティの業績に大打撃
英投資銀行バークレイズ(BARCLAYS)のローレン・リーバーマン(Lauren Lieberman)=アナリストは、「私たちは以前から、コティが28年の契約満了時に『グッチ』のライセンスを失うと予測してきた。市場もすでにこの見方を受け入れつつあるようだ」と述べる。同氏の試算によると、「グッチ」のビューティビジネス喪失によりコティ全体の28年のEBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)は約12.5%押し下げられ、売却を検討中のコンシューマービューティ部門を除くと約14%の減益要因となる見込みだという。
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