「ケイト(KATE)」はユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)とタッグを組み、期間限定アトラクション「18番地の魔女 ~感情と戯れる魔女の館~」を9月5日にオープンする。パーク史上初となるオフィシャル・イベント・パートナーとのアトラクション共創であり、またメイクアップブランドとテーマパークのコラボレーションも初の試みとなる。
9月3日には、プレスプレビューを実施。「ケイト」ミューズを務めるモデル・俳優の中条あやみも登壇し、オープンを祝福した。
全力で感情を解放!アトラクションを先行体験
ここから先はアトラクションの内容に触れるため、ネタバレにご注意を。
舞台は、喜怒哀楽を司る4人の魔女が棲む“鏡だらけの館”。ウォークスルー型のアトラクションで、ゲストは魔女の使いに導かれながら、鏡に向かって表情を作る“感情の試練”に挑戦する。
まずは、鏡に向かって喜怒哀楽の表情を練習するところからスタート。怒りの魔女“ドド”が「この試練を乗り越えられないと出られないかも」と脅かす演出もあり、自然と熱が入る。数名のグループでトライするが、隣にいる人との気まずいアイコンタクトも、もはや試練の一部かもしれない。
練習を終えると、感情を閉じ込めた大きな瓶が並ぶ真紅の大広間へ。A〜Fの個室に案内され、中には大きな鏡が。いよいよ本番、“感情の診断”が始まる。魔女たちが画面に現れ、鏡に向かって喜怒哀楽の表情を全力で披露する。映像と音響からなる魔女たちの“圧”は予想以上に迫力があり、思わず「すごい…」と声を漏らしてしまったほどだ。
診断後には、“感情の秘薬”のレターが手渡される。そこに記されているQRコードを読み取ると、自分の中に「秘められた感情」と、メイクレシピ「解放の方法」が表示される。筆者の診断結果は「一匹オオカミの自立心」。喜の感情が前面に出ていて、怒・哀・楽を秘めているとされた。思い返せば、最近の忙しさで心の余裕がなく、魔女たちには怒や哀の感情がバレバレだったのかもしれない。
USJのクルーによれば「結果はその日の気分や感情によって変化する。何度試しても面白い」という。リピーターが楽しめる工夫も盛り込まれていた。
さらに、タッチアップスペースも完備。診断結果“感情の秘薬”を実際に試せるのが「ケイト」らしい仕掛け。体験後には、「ケイト」を代表するリップスティック“リップモンスター”のサンプルももらえる。人差し指サイズでフタなしという少しワイルドな仕様だが、USJで化粧品サンプルが配布されるのは、恐らく今回が初めてだろう。ボックスから好きなカラーが選べる太っ腹ぶりで、人気色の“ダークフィグ”や“陽炎”もあった。
サンプル配布は、訪日観光客を含む多様な来場者に「ケイト」を知ってもらうタッチポイントとしては絶好の動線。自分に似合うメイクを提案してくれるメイク診断と、ワクワクするアトラクションを同時に味わえるコンテンツで、非常に満足感が高かった。ホラー要素もなく、子どもも安心して楽しめそうだ。
オファーは「ケイト」から 共創の裏側
今回の共創アトラクションをオファーしたのは、「ケイト」側からだという。岩田有弘「ケイト」ブランドマネジャーは「お客さまがブランドの世界観に没入できる体験型コンテンツの開発に力を入れてきた。これまでとは違うベクトルを持つお客さまの感情を揺さぶる場をつくりたいと考えたとき、真っ先に頭に浮かんだのがUSJだった。USJのスローガン『NO LIMIT!』は、我々の掲げるコンセプト『NO MORE RULES.』と共鳴すると思い、オファーに至った」と振り返る。
「ケイト」はこれまで、渋谷のグローバル旗艦店限定デジタルコンテンツ“ケイト アイコン ボックス”や、ブランドの哲学“陰影メイク”を体感できる限定イベントなどを展開してきたが、今回の「18番地の魔女 ~感情と戯れる魔女の館~」は、それらの体験型コンテンツをはるかに超えるスケール感と完成度に仕上がっている。
鶴隼人・USJマーケティング本部 ハロウィーン・プロジェクト統括ディレクターも「テーマパークにこれまでなかった『メイク』という新しいエンタメ要素が加わることで、ゲストがどんな体験ができるのか、とても楽しみにしていた」と語る。さらに、“共創”を強調する理由については「ゼロから一緒にアトラクションを作る、ということが新しい試みだった。感情の解放をどう演出するか最後まで悩み、議論を重ねた」と話す。
今後の両者の取り組みは「未定」としているが、USJは異業種コラボに積極的であり、今回の事例を皮切りに化粧品ブランドとの新たな協業が広がる可能性もある。テーマパークの体験型エンターテインメントとビューティブランドの融合は、美容業界にとって新たなマーケティング手法として注目されそうだ。
◾️「18番地の魔女 ~感情と戯れる魔女の館~」
開催期間:9月5日〜11月3日
開催場所:ユニバーサル・スタジオ・ジャパン ステージ18
※e整理券が必要で、USJ公式アプリで取得可能。