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特集 我が道を行く、ロート製薬 第8回 / 全8回

ロート製薬の開発現場が挑む“課題起点”の深層

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PROFILE: 原田綾子/ロート製薬 外用薬・ヘアケア製品開発部 外用薬開発グループ マネージャー、研究員(左) 野依佐千子/ロート製薬 スキンケア製品開発部 部長 兼 プロダクト&ブランドマーケティング部 サイエンスアドバイザー

原田綾子/ロート製薬 外用薬・ヘアケア製品開発部 外用薬開発グループ マネージャー、研究員(左)<br />
野依佐千子/ロート製薬 スキンケア製品開発部 部長 兼 プロダクト&ブランドマーケティング部 サイエンスアドバイザー
PROFILE: (はらだ・あやこ)新卒で入社。スキンケアの基礎を探索する新設部署を経て、2006年にスキンケアの基礎研究部門に異動。大学やクリニックとの共同研究に携わる。10年から再びスキンケアの製品開発部門で「エピステーム」「肌ラボ」「ケアセラ」などを担当。19年からは皮膚用薬の開発部門で、毛髪研究や鎮痒消炎薬などの領域を担い、21年から現職。皮膚用薬を中心に皮膚科学に基づいた製品開発に注力している PROFILE:(のより・さちこ)新卒で入社。外皮用薬開発部門や技術アライアンス部署を経て、薬事部門に異動。一般用医薬品やスキンケアを中心に、幅広い領域での薬事業務に携わる。その後、グローバル向け開発や医薬品(アイケア、外用薬、検査薬など)の製品開発等を担当。2025年から現職。豊富な経験を活かし、革新的なスキンケア製品の開発とブランド戦略の科学的根拠の強化に尽力している PHOTO:YUKA MURATA

先進的な研究開発を展開するロート製薬。特徴的なのは、「成分ありき」ではなく「お客さまの悩み」を出発点とした“課題起点”のアプローチだ。研究においても、複数の領域をまたぐ探索的な取り組みを重ねている。研究知見は横につながり、技術の応用範囲を広げる連鎖反応も生まれている。(この記事は「WWDJAPAN」2025年4月28日&5月5日合併号付録「WWDBEAUTY」から抜粋・加筆しています)

ロート製薬の“心臓部”に迫る

WWD:スキンケアの研究体制は。

野依佐千子部長(以下、野依):研究開発体制は大きく2拠点に分かれている。京都の「リサーチビレッジ京都」では、肌の構造や状態の理解を深める基礎研究を中心に、有効性や安全性の評価も含めた総合的な研究を展開。大阪本社の研究所では、製剤設計をはじめとした応用研究、すなわち製品化に向けた開発を担う。ただし、両者の業務は完全に分業されているわけではなく、製剤開発チームが基礎研究や評価に関与するなど業務はオーバーラップしており、非常に柔軟な構成になっている。

WWD:組織体制の特徴は。

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