たかくら新産業はオーガニックライフスタイルブランド「メイド オブ オーガニクス(MADE OF ORGANICS)」を “オーガニックプリベンションフード(有機予防食品)”という考えで製品をそろえる「だいじょうぶなもの」に集約する。これを機に、日本だけでなく海外展開も視野に入れる。
「メイド オブ オーガニクス」は2008年に誕生。たかくら新産業の高倉健社長の家族が大病し、「安心して使用できる製品を手掛けたい」と感じたことから開発した。主力製品の歯磨き粉やロールオンのデオドラントをはじめとする全てのパッケージにはオーガニック原料比率をパーセンテージで表記するなど、安心・安全な製品を手掛けてきた。「コロナ禍を経て、消費者のモノを選ぶ基準が変わった。従来は“最高品質”を求めてオーガニック製品を選んでいた人が、今は“安心できるもの”を重視するようになっている。さらに、オーガニックよりビーガンを優先する人も増えている」ことから、天然原料にこだわる「だいじょうぶなもの」に一本化することを決めた。
“怒り”発祥のブランドから“ありがとう”が原点のブランドへ
高倉社長は、「『メイド オブ オーガニクス』はオーガニック製品とうたいながら実際には一部の成分しかオーガニックではない製品が多いという状況に対する“怒り”が出発点だった。一方『だいじょうぶなもの』は“ありがとう”のエネルギーを原点としている。これからは、感謝の思いを込めてモノ作りに取り組んでいきたい」と語る。そうした“ありがとう”の気持ちを軸に、誰もが日常で安心して使えるケアアイテムを展開していく。ブランドの核となるのは、「大切な人に“だいじょうぶ”と言えるものかどうか」という視点。全ての製品で植物由来原料を使用し、アレルギーリスクや肌への刺激にも配慮する。
「メイド オブ オーガニクス」で展開していた好調アイテムの一つである、オーラルケア“マグネシウム オーラルケア”シリーズを4月から販売。オーストラリアの塩湖由来のミネラルを配合した100%自然由来成分の歯磨き粉(全3種、880〜1760円)とマウスウォッシュ(200mL、1980円)をそろえる。そのほか、植物由来の消臭成分ノニエキス配合した自然由来成分100%のワキ用美容液“だいじょうぶなもの DE ロールオン”(全3種、各50mL、各1760円)や、入浴剤、ファブリックスプレーなども扱う。
高倉社長は「“だいじょうぶ”という言葉に込めたのは、プロダクトとしての機能性と情緒価値の両立。従来のオーガニックやナチュラルといった枠組みを超え、生活者に寄り添う“新しいスタンダード”を目指す。今後は日本だけではなくグローバル展開も加速する」と語る。市場の価値基準が多様化する中で、“安心・安全”を起点としたブランドの再定義に挑む。
「だいじょうぶなもの」とは
「大切な人に心から“だいじょうぶ”と手渡せる製品」をコンセプトに、2019年にスタート。自然栽培、野生、オーガニックの原料を使うこと、化学的な保存料・着色料・香料・白砂糖・人工甘味料などを一切使用しないこと、自然の力を活かした作物や製品作りをしている生産者を応援すること、第三者機関(医療機関・大学・研究所等)のエビデンスをとり、過酷な現代社会に生きる心身の健康を取り戻す手伝いをすること、などをミッションに掲げ製品を展開する。23年4月に発売した“百年はちみつのど飴”は月5万個を売り上げるほどヒット製品となっている。