ビューティ
連載 ベスコス歴代名鑑 第13回

「アルビオン」の先進テクノロジーと植物力を採用! “スキコン”に続く傑作美容液

2009 年から続く「WWDBEAUTY」のベストコスメ特集では、バイヤーのアンケートをもとに本当に売れた商品を表彰する。「ベストコスメ歴代名鑑」では、15年以上続く本特集の中でも常にランキングに入賞している“傑作”をピックアップ。時代を超えて愛される理由や商品の魅力について、美容ジャーナリストの加藤智一が深掘りする。今回は「アルビオン(ALBION)」の“エクラフチュール t”にフォーカス。

「アルビオン」といえば洗顔後に乳液を使う“先行乳液”という独自スキンケア法で知られているブランドだが、そんな従来のスキンケア法とは異なる発想で13 年10 月に生まれた美容液が“エクラフチュール”だ。その誕生のきっかけは創薬ベンチャー、ナノキャリア(現・NANO MRNA)との出会いだった。

当時、「アルビオン」は自社の研究環境の充実を図りながら、外部機関と連携した新しい取り組みを始めており、その中で注目したのが、ナノキャリアがもつドラッグ・デリバリー・システム(以下、DDS)だった。DDSは有効成分を効かせたい部分にピンポイントで届かせる技術だが、ナノキャリアが抗がん剤など医薬分野においてDDSの開発で実績を挙げていたことから、その技術を化粧品にも応用できないかと「アルビオン」は考えた。

12年に「アルビオン」とナノキャリアとの共同研究がスタート。研究後まもなくナノキャリアが開発した肌への浸透に優れたナノサイズのミセル“ナノセスタ”に、「アルビオン」が世界中から厳選した2種の植物成分、沖縄・渡名喜島産リュウキュウガネブとアマゾンに自生する果実クパスバターを掛け合わせることで、「最高の成分を最善の方法で届ける」というシステムが完成。ベストな肌効果を引き出すための方法としてブランド内のセオリーを覆す、洗顔後に先行乳液よりも先に使う“先行美容液”としてデビューした。

“エクラフチュール”は“エクサージュ”や“アンフィネス”など従来のスキンケアシリーズに属さない単体スキンケアであり、「アルビオン」にとってはチャレンジングであったが、それがかえって新鮮さを演出した。発売直後から飛ぶように売れ、2カ月で20万本の売り上げを記録。「アルビオン」ユーザーではなかった新規顧客を取り込みつつ、“肌を強くする”という世代や年齢を問わない肌訴求も相まって、リピーターも増え続けた結果、24年現在ではアルビオンの美容液カテゴリーの中で売り上げの4割を占めるように。まさにブランドの看板美容液と言えるほどに成長を遂げている。

現在販売している“エクラフチュール t”は、23年に発売した3代目。18年に発売した2代目では“ナノセスタ”にプラスの電荷を付加することで、よりスピーディな肌効果を達成した。そして3代目となる現行品では「アルビオン」が新たに開発・栽培したシャクヤクの新品種、夢彩花(ゆめさいか)の花から抽出したエキスを配合することで、細胞そのもののエネルギーを活性させるアプローチを導入した。先進のテクノロジーと植物成分を両軸として進化を続けるのが“エフラクチュール”の本懐。「アルビオン」をけん引する美容液として進化を続けていく。

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