ファッション
連載 エディターズレター:FROM OUR INDUSTRY 第159回

名古屋の百貨店は、内と外のバランスが優れているのかもしれない

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名古屋の百貨店は、内と外のバランスが優れているのかもしれない

上の記事を読む限り、松坂屋名古屋店本館4階の改装は、かなり思い切ったもののようです。新規導入ブランドは、「マディソンブルー(MADISONBLUE)」や「ハルノブムラタ(HARUNOBUMURATA)」「シーエフシーエル(CFCL)」などのアパレル、「ヒロタカ(HIROTAKA)」や「ヒーミー(HIMIE)」などのジュエリーとのこと。端的に言えば、「今っぽい」。もっと率直に言えば、「今までの名古屋の百貨店とは違って、今っぽい」でしょう(笑)。イケてるブランドラインアップを見て、このうち3ブランドの商品を愛用している私は、「よし!まだ自分の感度は下がってないな」となぜか安堵してしまいました。説得力のある売り場、と言えるでしょう。

名古屋においては、内向きな消費をうまく押さえつつ、外に目を向けはじめたジェイアール名古屋タカシマヤが好調なことから、「名駅エリアが栄を逆転?」なムードがありましたが、どうやら松坂屋名古屋店本館は「外に目をむけ、内向きな消費をうまく押さえ」ているようです。正直、インバウンドは東京や関西、福岡に比べて多くありません。岐阜県の飛騨・高山エリアは盛り上がっている印象がありますが、名古屋の百貨店がその恩恵を享受しているか?と問われたら懐疑的。日本人にはメジャーな観光地の伊勢・志摩は、宗教上の理由もあるのか、飛騨・高山のように盛り上がってはいないと聞きます。そう考えると、名古屋の百貨店は「内向きな消費」、名古屋を中心とする中京圏が大好きで、(関東や関西圏に拠点を移すことなく)ずっと地元で暮らし続ける人たちに支持されるべきなワケで、松坂屋名古屋本店は、まさにこうした需要をしっかり受け止めてきた印象でした。

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