今年35周年を迎えた「パーリーゲイツ(PEARLY GATES)」は、コロナ禍以降のゴルフ人気を追い風に2年で30億円売り上げを伸ばすなど、絶好調が続いてきた。「マーガレット・ハウエル(MARGARET HOWELL)」や「ナノユニバース(NANO UNIVERSE)」を抑え、今やTSIホールディングスの屋台骨だが、2024年2月期の売上高は前期比5.7%減の161億円(「マスターバニーエディション」含む)と、ゴルフ市場全体と歩調を合わせるように減速。24年3〜5月期も、前年同月比6.9%減での着地だった。(この記事は「WWDJAPAN」8月26日号からの抜粋に加筆しています)
とはいえ、事業部は非常に前向きだ。「国内でも、(安売りなどで)ブランドを毀損させることなく、成長のためにやれることはまだまだある。同時に、パートナー企業とのタッグで先行している韓国に続くべく、中国や東南アジア事業も積極化している」と、岡田浩治パーリーゲイツセクション長は話す。
ワコールから接客ノウハウも習得
既に手応えを得ている挑戦の1つがインナー事業だ。ワコールのコンディショニングウエア「CW-X」との協業で、24年4月にゴルフ専用ブラジャー(9900円)を発売、7月にはブラキャミ(8800円)も売り出したところ、ECでは即完売、店頭も顧客予約ですぐに売り切れた。「スイング時にずれたりまとわりついたりしないように、快適さと下着としてのファッション性の両立を目指した。メッシュ地で押さえることで背中も段になりにくい。ゴルフをする時、下着は何を着ればいいのかというニーズに向き合った」(酒井昭征チーフデザイナー)商品開発が支持された。
店頭でブラを売るための接客についても、ワコールからレクチャーを受けてしっかり取り組んだという。好評を受け、速乾性のインナー類などを今後も強化していく。「インナー事業は一例だが、『今はこんな商品もあるんだ』と知っていただくことが、ゴルフからやや離れているお客さまの掘り起こしにもつながる」と期待する。
「お客さまとの直接のつながりが
われわれの強み」
「パーリーゲイツ」と言えば、各地のコースで年間約30回実施し、計2000人以上を動員する自前運営のコンペのイメージも強い。コンペは規模を拡大しながら30年間続けてきた。「卸売り中心のゴルフブランドも多い中、店頭で直接お客さまとつながり、ブランドを通してお客さま同士もつながっているのは、直営の実店舗でビジネスを行ってきたわれわれの強み」と岡田セクション長。
そうしたコンペはもちろん今後も継続するが、一方でゴルフに直結しない店頭イベントも強化している。舞台は、3月に移転オープンした東京・丸の内の旗艦店だ。売り場面積が242㎡と広くなったことで、“MEET”をキーワードにした店頭イベントに注力。例えば、「ピーナッツ」(スヌーピー)とのコラボコレクションの発売日に合わせ、愛犬との写真撮影イベントなどを実施した。冬に向けては、ゴルフアイテムを含むギフト商品を集めたイベントなどを計画している。「ゴルフをきっかけにお客さま同士つながっていけるようなイベントを定期的に開催していく」。