ファッション
連載 エディターズレター:VIEWS ON WWD U.S. 第31回

“共感”や“推し”時代のヴィクシー

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正直、良くも悪くも時代を象徴した、そういうブランドとして終わるんだろうな、と思っていました。“ヴィクシーエンジェル”としてランウエイに登場するのは誰か?が毎年話題になり、マスメディアにも大々的に取り上げられるド派手なファッションショーは、他になかったと思います。モデルにとって出演権はステイタスであり、新人モデルの登竜門でした。

2010年代に入って、インクルージョン&ダイバーシティーを掲げた、アメリカンイーグル(AMERICAN EAGLE)の「エアリー(AERIE)」やリアーナ(Rihanna)による「サヴェージ×フェンティ(SAVAGE X FENTY)」などが台頭。ボディーポジティブの機運は、セクシーさを前面に打ち出した「ヴィクトリアズ・シークレット(VICTORIA'S SECRET)」へのアンチテーゼでもありました。

同時に「ヴィクトリアズ・シークレット」は陰の部分が露呈しました。幹部の差別的発言や性犯罪者と関わりがあったという疑惑が浮上。その後、クリスティー・ターリントン(Christy Turlington)ら100人以上のモデルが署名した公開書簡で性的違法行為からモデルを守るよう求められるなど、#MeToo運動の主戦場に。親会社のLブランズはショーを中止し、投資会社に売却しようとしましたが失敗に終わるなど、本当に急速に没落していきました。

そんな「ヴィクトリアズ・シークレット」が今秋、ショーを再開します。

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