ファッション

ジェフ・クーンズやJRと協業 フランス発磁器「ベルナルド」の展覧会「トランスミッション」

フランス発磁器「ベルナルド(BERNARDAUD)」は2月20日まで、伊勢丹新宿本店5階、アーティストとの協業作品を集めた「トランスミッション」展を行う(2月28日〜4月2日、イセタンサローネで開催)。同展は、昨年「ベルナルド」が創業160周年を記念しフランスで開催したもので、ジェフ・クーンズ(Jeff Koons)やカンパーナ兄弟(CAMPANA BROTHERS)、JR、ジョアナ・ヴァスコンセロス(Joana Vasconcelos)、マルコ・メンカッチ(Marco Mencacci)、シルヴァン・ドビュイソン(Sylvain Dubuisson)、オリヴィエ・ガニエール(Olivier Gagnere)、アトリエ・ピュフィル(L’ATELIER BUFFILE)などとコラボレーションした作品を展示販売。また、同ブランドの磁器製作の舞台裏や独自のノウハウをショートムービーで紹介する。

「ベルナルド」とクーンズの深いつながり

世界中の有名ホテルやレストランで使用される「ベルナルド」。テーブルウエアで知られているが、クーンズをはじめ、多くのアーティストが絶大な信頼を寄せる磁器ブランドだ。クーンズは自身の作品「バルーン・ドッグ」を磁器で制作したいと同ブランドにアプローチ。「ベルナルド」は2年半かけて、作品特有のメタリックな光沢の再現に成功し、継続して彼とコラボしている。昨年末、クーンズが来日した際、同ブランドは、ベルナルド表参道店でコラボ最新作の“ダイヤモンド”の発表を記念し、アートギャラリーと共同でカクテル&サイン会を開催。招待された「ベルナルド」のVIP顧客とアートコレクターは、クーンズとの交流を楽しんだ。このようなイベントを実現できるのは、アーティストとの深いつながりがあるからこそ。クーンズが予定しているチャリティーディナー・プロジェクトのパートナーにも「ベルナルド」を選んだというから、その信頼の高さは相当なものだ。

くしゃくしゃにした紙を磁器で再現

面白いエピソードがもう一つある。通常ブランドとコラボをしないといわれるフランス人のストリートアーティストJR。彼が仏リモージュの「ベルナルド」のアトリエを訪問した際に、1枚の紙をしわくちゃにして、「磁器でこれを再現できたらコラボする」と告げたそうだ。通常であれば、無理難題と断るのが当然。「ベルナルド」からコラボの話を持ちかけたわけでもなく、形になるかならないか分からないものに時間と労力を掛けるなどナンセンスだ。だが、「ベルナルド」は、躊躇せず、その難題を受け止めて、しわくちゃの紙を磁器で完璧に再現した。このように、伝統に培われた技術を進化させ続ける姿勢と情熱にアーティストは共感を覚えるのだろう。アーティストとのコラボを通して磁器の新たな可能性を広げる「ベルナルド」。「トランスミッション」展は、アートと磁器の見事な融合に触れるチャンスだ。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

韓国ブランドの強さに迫る 空間と体験、行き渡る美意識

日本の若者の間で韓国ブランドの存在感が増しています。K- POP ブームが追い風ですが、それだけでは説明できない勢い。本特集では、アジアや世界で存在感を示すKブランドや現地の人気ショップの取材から、近年の韓国ブランドの強さの理由に迫ります。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。