実際は広告なのに一般消費者には広告ではないように見える表示「ステルスマーケティング」については、ファッション&ビューティ企業も正しく理解し、対策を講じることが必要です。そこで「WWDJAPAN」は、企業のSNSやインフルエンサー・マーケティングを担うLIDDELL(リデル)に協力を依頼して毎週、業界あるあるな「ステマかも!?」クイズを出題。ステマ規制に該当するポイントを明らかにしながら、講じるべき対策を伝授します。
ケーススタディ19
肌トラブルに悩むAは、健康食品メーカーの広報である友人に相談したところ、友人の会社のビタミンCサプリをもらいました。しばらく飲み続けると肌荒れが改善したため、現在も愛用しています。感動したAは自分のSNSアカウントに、「私の愛用品」として「友人に勧められて以来気に入っています♡不足しがちなビタミンが手軽に摂取できる」と投稿。友人の勤務先の製品とは記していません。
これは、ステマ?それともセーフ?
ステマには該当しません。
以下の3点から、今回のSNS投稿はAの完全に自主的な投稿と判断されます。
●「投稿してくれたらもう1つプレゼント」などのメリットや、「投稿しないなら今後何もあげない」などのデメリットを事業者が示していない
● 友人はそもそもAにSNS投稿を依頼していない上、内容の指定もしていない
● Aの投稿後も、投稿を広告とみなして報酬のやり取りをした形跡がない
※状況や前後関係、関係性において判断が異なります。
室木おすし/イラストレーター・漫画家 プロフィール
(むろき・おすし)建築家という響きに憧れ建築の大学に入学するも、直線がうまく引けないため挫折。卒業後、渋谷アートスクールに入学。24歳のとき、フリーのイラストレーターに。3児の父で、著書に「貴重な棒を持つネコ」「君たちが子供であるのと同じく」「悲しみゴリラ川柳」がある。オモコロライターとしても活躍
LIDDELL
COMPANY PROFILE:SNS・インフルエンサーマーケティングのパイオニアとして、インフルエンサー3.5万人と共に、7000社を超える企業との取引実績を誇り、多くのSNSトレンドを創出。「個人の影響力を、人々の未来のために。」をミッションとして掲げ、企業と個人が対等に取引できる社会の実現を目指す